財務省が発行する個人向け国債「変動10年」は、半年ごとに適用利率が見直される商品です。2026年10月16日からの適用利率は年1.95%になります。
この利率は、いつ買った回号でも同じです。3年前に募集された回号も、いま募集している回号も、同じ年1.95%になります。
この記事では、変動10年の利率がどう決まるのかと、100万円あたりの利子でいくら変わるのかを見ていきます。
1. 【個人向け国債】変動10年の利率が2026年10月16日から年1.95%になる
個人向け国債の「変動10年」は、満期までの10年間、利率が半年ごとに変わります。2026年10月16日から2027年4月15日までの適用利率は、年1.95%(税引前)です。
1.1 基準金利2.96%に0.66を掛けて決まる
変動10年の適用利率は「基準金利×0.66」という算式で計算されます。基準金利が決まるのは毎年3月と9月の年2回です。
2026年9月に決まった基準金利は2.96%でした。これに0.66を掛けると1.95%になります。
なお、この算式で計算した結果が年0.05%を下回る場合でも、年0.05%が下限として設けられています。
1.2 100万円あたりの利子は年1万4000円から年1万9500円に増える
直前の期間にあたる2026年4月16日から10月15日までの適用利率は、年1.40%でした。10月16日からは年1.95%になるので、0.55ポイント上がることになります。
100万円分を持っている場合、1年あたりの利子は次のように変わります(税引前)。
- 2026年4月16日から10月15日:年1万4000円
- 2026年10月16日から2027年4月15日:年1万9500円
差は年5500円です。個人向け国債の利子は年2回に分けて支払われるため、1回あたりでは7000円から9750円に変わります。
2. 変動10年は3年前に買った回号も、いま募集中の回号も同じ利率になる
変動10年で分かりにくいのが、いつ買ったかによって利率が違うのではないか、という点です。実際には違いません。
2.1 2023年9月に募集された回号は年0.43%から始まった
2023年9月に募集された変動10年は第162回債で、2023年10月16日に発行されました。発行から半年間の適用利率は年0.43%です。
その後の推移は次のとおりでした(税引前)。
- 2023年10月16日から:年0.43%
- 2024年4月16日から:年0.47%
- 2024年10月16日から:年0.61%
- 2025年4月16日から:年0.92%
- 2025年10月16日から:年1.06%
- 2026年4月16日から:年1.40%
- 2026年10月16日から:年1.95%
買ったときの年0.43%から、3年で年1.95%まで上がりました。100万円分で見ると、最初の半年間は年4300円のペースだった利子が、2026年10月16日からは年1万9500円のペースになります。
2.2 発行時期が違っても半年ごとにそろって切り替わる
2020年3月に募集された回号(第120回債)も、2023年9月に募集された回号(第162回債)も、2026年10月16日からの適用利率は同じ年1.95%です。
基準金利がすべての回号に共通で使われるためです。変動10年は「いつ買ったか」で利率が分かれる商品ではありません。
この点が、次のページで見る固定タイプとの大きな違いになります。
金利上昇局面において『変動10年』と『固定タイプ』の決定的な違いを把握しておくことは極めて重要です。変動10年はいつ買った回号であっても等しく年1.95%までリターンが上昇する強みがあります。一方、固定タイプは購入時点の利率が維持されるため、両者の特徴を理解したうえで手持ちの回号を確認することが欠かせません。
