厚生労働省は令和8年9月2日、被保護者調査の令和8年6月分概数を公表しました。
生活保護を受けている世帯は164万2778世帯で、そのうち高齢者世帯が90万3532世帯、割合では55.3%を占めています。
年金だけで暮らしていけるだろうかという心配は、多くの方が抱えているものです。
この記事では、公表された最新の内訳と、65歳以上の無職世帯の家計がいま実際にどうなっているのかを確認していきます。
1. 生活保護を受けている世帯の55.3%は高齢者世帯
まず、9月2日に公表された数字から見ていきます。
1.1 被保護実人員は196万9502人
厚生労働省によると、令和8年6月の被保護実人員は196万9502人で、前年同月より1万8995人、1.0%減りました。被保護世帯数は164万2778世帯で、前年同月より2424世帯、0.1%の減少です。
保護率は1.60%で、前年同月の1.61%からわずかに下がっています。人数と世帯数はどちらも前の年より減っている状況です。
1.2 高齢者世帯は90万3532世帯
世帯類型別に見ると、高齢者世帯が90万3532世帯で55.3%を占めます。前年同月より1006世帯、0.1%の減少です。
なお、この割合の分母は、被保護世帯数164万2778世帯から保護停止中の8670世帯を除いた163万4108世帯です。世帯類型別の内訳は、現に保護を受けた世帯で集計されています。
1.3 そのうち単身の世帯が51.7%
高齢者世帯の内訳も出ています。単身の世帯が84万4730世帯で51.7%、2人以上の世帯が5万8802世帯で3.6%です。
高齢者世帯の9割以上が単身であり、全体の半分を超えているという構図になります。
2. 65歳以上の単身無職世帯は毎月2万9980円足りない
次に、高齢者の家計そのものを見ておきます。
2.1 消費支出は可処分所得の125.3%
総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)2025年によると、65歳以上の単身無職世帯の可処分所得は月11万8465円、消費支出は月14万8445円でした。
消費支出は可処分所得の125.3%にあたり、差額は2万9980円です。毎月これだけ収入を超えて支出している計算になります。
2.2 夫婦のみの無職世帯は119.2%
65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、可処分所得が月22万1544円、消費支出が月26万3979円です。
消費支出は可処分所得の119.2%で、差額は4万2435円になります。単身より不足額そのものは大きい一方、収入に対する超過の度合いは単身のほうが大きいという結果です。
2.3 足りない分は貯蓄などから埋めることになる
収入を超えた支出は、貯蓄の取り崩しなどで埋めることになります。仮に単身世帯の不足額2万9980円が10年続くと、単純計算で359万7600円です。
もっとも、これは平均の姿であり、家賃の有無や健康状態によって家計は大きく変わります。自分の家計に当てはめるには、実際の収入と支出を並べて差額を出してみるのが確かです。
平均の不足額を見て慌てる必要はありません。まずは自分の家計で差額がいくらになるかを出すところから始めてください。
