海外のSNSでは、犬や猫といった動物を保護し、懸命に救おうとする「動物レスキュー」の様子を紹介した投稿がInstagramで注目を集めています。

今回、LIMO編集部がピックアップするのは、ルーマニアで動物保護活動を行う「Casa lui Patrocle」のInstagramアカウント「@casaluipatrocle」の投稿。

ルーマニア・ゲオルゲドージャ通りで車に轢かれて倒れていたところ、さらに2台目の車にも轢かれてしまった子犬を、居合わせた人々や保護団体が動物病院「Rio Vet」へと運び込むまでの様子がSNSで大きな反響を呼んでいます。

執筆時点で4820回再生、約426件のいいね!がつくなど話題となった本投稿の中でも、特に胸を打たれるシーンやSNSでの反響をまとめてご紹介します。

また記事中では、犬の生涯費用についても解説していきます。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

LIMO アニマル・ストーリー部
ルーマニアのゲオルゲドージャ通りで、1台の車にはねられて倒れていた小さな犬。近くに住む女性が窓越しに衝突音と鳴き声を聞きつけて駆けつけると、そこへもう1台の車が追い打ちをかけるように通り過ぎていきました。女性が「すぐ近くの動物病院まで運んでほしい」と頼んだ運転手は、車体を確認しただけでその場を走り去ったといいます。結局、保護活動を行う投稿主自身が子犬を動物病院「Rio Vet」へと運び込むことになりました。「彼の目に怒りはなかった。ただ恐怖と痛み、そして一縷の希望があるだけだった」という投稿主の言葉に、多くの人が胸を痛めました。

1. 【車に二度轢かれ倒れていた子犬】発見のきっかけは、近くに住む母親からの一本の電話

保護された当時の様子1/6

保護された当時の様子

出所:@casaluipatrocle

投稿主によると、この子犬はルーマニアのゲオルゲドージャ通りで車に轢かれ、倒れているところを保護されました。しかも、事故現場は動物病院からわずか数歩という近さだったといいます。

通報したのは、現場のすぐそばに住む一人の母親でした。彼女は自宅の窓越しに衝突音と子犬の鳴き声を聞き、驚いて駆けつけたそうです。

その様子を窓から見ていた彼女の子どもも、あまりのことに泣き出してしまったといいます。

母親が通りに降り、動けなくなって倒れている子犬を見つけたとき、さらにもう1台の車がやってきて、その上を通り過ぎていきました。

1台の車が引き返してきたため、母親はそのドライバーに「すぐ近くのRio vetまで運んでほしい」と頼みましたが、運転手は肩をすくめて自分の車のバンパーを確認しただけで、そのまま走り去ってしまったそうです。

投稿主は「痛みにうめく命を、その場に残していった」と当時の状況を振り返っています。

2. 【Rio Vetへと運ばれた子犬】祈るように見守る保護活動、広がる心配の声

Rio Vetへ向けて運ばれる子犬の様子2/6

Rio Vetへ向けて運ばれる子犬の様子

出所:@casaluipatrocle

最終的に、この子犬を動物病院「Rio Vet」まで運んだのは、投稿主たち保護活動者自身でした。

投稿では「車に轢かれた犬の命にとって、一分一分がどれほど重要か。

立ち止まり、手を差し伸べ、無関心の代わりに思いやりを選ぶことがどれほど重要か」とつづられ、居合わせた人々の対応への複雑な思いがにじんでいます。

祈るように保護活動にあたるスタッフの様子3/6

祈るように保護活動にあたるスタッフの様子

出所:@casaluipatrocle

続けて投稿主は「彼はただの小さな子だが、その痛みは計り知れない」としたうえで、「彼の目に怒りはなかった。ただ恐怖と痛み、そして誰かが道の真ん中で自分を死なせないでいてくれるかもしれないという、一縷の希望があるだけだった」と子犬の様子をつづっています。

そして「今夜、私たちは彼が生き延びられるように祈っています」という言葉で投稿は締めくくられており、記事執筆時点でこの子犬のその後の容体については明らかになっていません。

コメント欄では

  • 「アップデートをお願いします!! 子犬は今どうしていますか?」
  • 「彼が元気になれますように。もし家族がいないなら、心優しい人に引き取ってもらえますように」
  • 「ルーマニアにまだ心優しい人々がいてよかったです」

など、子犬の容体を気遣う声や、優しい未来を願う声が多数寄せられていました。

――以上、海外のSNSで話題のワンちゃんでした。

3. 著者からの一言コメント

LIMO アニマル・ストーリー部
今回の投稿をリサーチする中で強く印象に残ったのは、事故現場が動物病院からほんの数歩という近さだったにもかかわらず、声をかけられた運転手が救助を断って走り去ってしまったという事実です。ほんの数分、車を停めて動物病院まで送り届けるだけで救えたかもしれない命が、目の前で見過ごされてしまったという出来事に、胸が締め付けられる思いがしました。もし今後、道路で車に轢かれた動物や、怪我をして動けなくなっている動物を見かけたときは、自分の安全を確保したうえで、まずは車を安全な場所に停め、近くの動物病院や保護団体に連絡してほしいと思います。無理に自分だけで運ぼうとせず、専門家の指示を仰ぐことも大切です。投稿主が綴っていたように、車に轢かれた動物にとっては一分一秒が命に関わります。今回の記事を通じて一番伝えたいのは、「忙しいから」「自分には関係ないから」と通り過ぎるのではなく、ほんの数分の行動が一つの命を左右するかもしれないということです。この記事の執筆時点では、子犬のその後の容体は公表されていませんが、一人でも多くの人が同じような場面で立ち止まり、手を差し伸べるきっかけになればと願っています。

4. 命を迎える覚悟のために。犬の生涯費用はどれくらい?

過酷な環境から救い出された犬たちの姿を見ると、命を預かることの重みを改めて感じます。実際に犬を迎える際には、平均寿命まで見据えた生涯費用を知っておくことも大切です。

2025年のデータでは、犬全体の生涯必要経費は平均「278万4190円」で、超小型犬は「300万2239円」と、体の大きさに関わらず高額になる傾向があります。

私はアナリストとして、金額は「総額」と「単位あたり」の両面で見る癖をつけてきましたが、犬の生涯費用もその視点で眺めると発見があります。ペットフード協会の令和7年(2025年)調査では、犬の生涯必要経費は平均278万4190円。大きさ別では超小型が300万2239円で最も高く、中型・大型(277万5565円)を上回っています。

(中略)

もう一つ大切なのは、費用が毎年一定ではないことです。記事も触れているとおり、初年度は用品やワクチン、高齢期は医療費と、支出には山があります。ですから総額の大きさに身構えるより、「年あたり約20万円を、毎月に均してコツコツ備える」と捉えるほうが現実的です。早めの積立や、必要に応じた保険の検討でこの山谷をならしておくと、長い時間を穏やかに過ごせるのではないでしょうか。

犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」
犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」

フード代や医療費、トリミング代などを含め、2023年から3年連続で上昇を続けています。最後まで責任を持って迎えるためにも、一度知っておいてもよいかもしれませんね。

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参考資料