9月1日は、在職定時改定の基準日です。厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受けている65歳以上70歳未満の方は、この日に被保険者であれば10月分の年金額から見直されます。

厚生労働省が2026年8月31日に公表した厚生年金保険・国民年金事業月報(令和8年4月分)によると、厚生年金保険(第1号)の老齢給付の平均年金月額は、令和8年4月末現在で15万7687円でした。

この記事では、誰が対象になるのかと、いま受け取っている方の平均額がいくらなのかを確認していきましょう。

1. 9月1日が基準日になる

まず、いつの時点で決まるのかを確認します。

1.1 この日に被保険者かどうかで決まる

日本年金機構によると、厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受けている65歳以上70歳未満の方が、基準日の9月1日において被保険者であるときは、翌月の10月分の年金額から見直されます。

判定されるのは9月1日の一日だけです。この日に厚生年金の被保険者でなければ、その年は対象になりません。

1.2 見直されるのは10月分から

年金は偶数月の15日に、その前の2か月分がまとめて支払われます。10月分と11月分は12月15日の支給分にあたります。

9月を過ぎてすぐ振込額が変わるわけではありません。手元で確かめられるのは12月になってからです。

判定は9月1日、反映は10月分、振込は12月です1/2

判定は9月1日、反映は10月分、振込は12月です

出所:日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」をもとにLIMO編集部作成

2. 対象になるのは65歳以上70歳未満で働いている方

次に、対象から外れるのはどんな場合かを見ていきます。

2.1 70歳になると被保険者ではなくなる

厚生年金の被保険者は70歳未満です。70歳に到達すると被保険者ではなくなるため、その後は在職定時改定の対象になりません。

ただし70歳に到達したときには別に年金額の見直しが行われます。そこまでの加入期間は、その時点でまとめて反映される仕組みです。

2.2 65歳未満は退職まで反映されない

在職定時改定は65歳以上の方が対象です。65歳より前に老齢厚生年金を受けながら働いている方は、この改定の対象になりません。

この場合、働いていた期間が年金額に反映されるのは退職したあとになります。同じ在職中でも、65歳を境に扱いが変わります。

3. いま受け取っている方の平均年金月額

増えたあとの目安として、直近の平均額を見ておきましょう。

3.1 老齢給付は15万7687円

月報によると、厚生年金保険(第1号)の受給者の平均年金月額は、令和8年4月末現在で老齢給付が15万7687円でした。加入期間が25年以上の方の数値です。

この額には、同一の年金種別の基礎年金月額が含まれています。厚生年金の部分だけを取り出した金額ではありません。

3.2 障害給付と遺族給付も同じ表に載っている

同じ表では、障害給付が10万6939円、遺族給付が8万6780円と示されています。受け取っている年金の種類によって、平均額はかなり違います。

平均はあくまで全体をならした数字です。加入期間や現役時代の報酬によって一人ひとりの額は変わりますので、自分の額はねんきん定期便やねんきんネットで確かめておきたいところです。

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受け取っている年金の種類で平均額は違います

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業月報(令和8年4月分)」をもとにLIMO編集部作成

和田 直子

毎年少しずつでも、一度増えた額はその後も続きます。夫婦それぞれが対象になることもありますので、世帯で見ておくと家計の見通しが立てやすくなります。