海外のSNSでは、犬や猫といった動物を保護し、懸命に救おうとする「動物レスキュー」の様子を紹介した投稿がInstagramで注目を集めています。
今回ご紹介するのは、ネパールで動物保護をしている慈善団体「KAT Centre」のInstagramアカウント「@katcentre」の投稿。
今回は、腫瘍を患い寺院の近くに捨てられていた犬が、治療を乗り越え新しい家族を探す様子を紹介してくださっています。
執筆時点で約40件のいいね!がつくなど話題となった本投稿の中でも、特に胸を打たれるシーンをまとめてご紹介します。
また記事中では、レスキューされた動物たちの回復に欠かせない存在である獣医師や動物看護の年収についても解説していきます。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
1. 【腫瘍を患い捨てられていた犬】治療を乗り越え新たな家族を探すことに
海外のSNSで、寺院の近くに捨てられていたラブラドールのリリーが保護され、病気の治療を乗り越えて新しい家族を探す様子が紹介されています。
リリーはマイティデヴィ寺院の近くに捨てられていたところを、親切な人からの情報提供を受けて保護されたそうです。
保護後の診察では、CTVT(可移植性性器腫瘍)と診断されました。
その後、必要な治療を受けて無事に回復し、現在はワクチン接種と避妊手術も済んでいるといいます。
落ち着いていて優しく、とても人懐っこいというリリー。現在は、新しい家族との出会いを待っており、譲渡後は新しい家族を支援するため、1年間の医療費を保護団体が負担するとのことです。
――以上、海外のSNSで話題のワンちゃんでした。
今回リリーが患っていた「CTVT(可移植性性器腫瘍)」は、犬同士の接触によって腫瘍細胞そのものが移り、感染する特殊ながんです。ウイルスや細菌が原因となる感染症とは異なり、主に交尾によって犬から犬へ伝わるため、オスでは陰茎、メスでは膣などの生殖器周辺に腫瘍ができることが多いとされています。また、腫瘍のある部分を舐めたり嗅いだりすることで、まれに鼻や口などに発症するケースもあるそうです。
日本や欧米では非常に珍しい病気ですが、世界には現在もCTVTが多く確認されている地域があります。一方で有効な治療法は確立されており、抗がん剤による治療で高い効果が期待できるとされています。人間を含め、イヌ科以外の動物に感染することはありません。
今回保護されたリリーもCTVTと診断されましたが、適切な治療を受けて無事に回復しました。病気を乗り越えたリリーが、今度こそ安心して暮らせる家族と出会えることを心から願うばかりです。
2. 「命を救う現場」を支える専門職の経済的リアル。獣医師・動物看護の年収はいくら?
厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」を元にした就業者統計データによると、全国の獣医師の平均年収は680万5000円(平均年齢38.7歳)、動物看護従事者の平均年収は351万9000円(平均年齢38歳)です。
ハードな業務に対して動物看護師の過半数が給料に不満を抱く実情もありますが、2022年の愛玩動物看護師国家資格化などを背景に、今後の待遇改善や推移が注目されています。
同じ38歳前後という年代でありながら、獣医師と動物看護師の年収には大きな開きがあります。
ここで注目したいのは、同じ年代でありながら両者の差がおよそ1.9倍にのぼる点です。専門性と資格の違いが、そのまま年収差として表れていると読めます。実際、日本動物看護職協会の調査では、給与に『不満』『非常に不満』と答えた方が合わせて54.5%と過半に達しています。ただ、2022年に『愛玩動物看護師』が国家資格化されたことは、担い手の専門性に裏づけを与え、参入のハードルを設ける動きでもあります。こうした資格化は、一般に中期的な待遇の下支え要因になりうると私は考えています。
参考資料
- 厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」「獣医師」
- 厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」「動物看護」
- 一般社団法人 日本動物看護職協会「動物看護師の勤務実態に関するアンケート調査」
- @katcentre
小泉 柚乃

