2. 著者からの一言コメント

八木 七音
行方不明になっていたビッグが、ダニに覆われて暗い場所で力なくうずくまっている姿には胸が痛みました。飼い犬が迷子になってしまった際、突然のことにどうしていいのか分からなくなってしまう方も少なくないと思います。まずは警察や自治体などに届け出て、動物愛護センターなどにも相談することが大切です。長時間外で過ごしていた場合には、ケガの心配だけでなく、見た目にはわからない体調不良を抱えていることもあります。無事に保護できた場合にも、できるだけ早く動物病院で診てもらうことが大切だと感じました。

そして何より心に残ったのが、2年後のビッグの様子です。自宅の前でレスキューを迎える様子や、笑顔で散歩する姿からは、月日が経っても変わらないレスキューとの絆が感じられます。あれほど過酷な状態から健康を取り戻し、家族のもとで幸せに暮らしている姿を見て、諦めずに保護することの大切さを改めて感じました。

迷子になった動物が一日でも早く家族のもとへ帰れるよう、私たちも身近な情報に目を向けていきたいです。

3. 命を迎える覚悟のために。犬の生涯費用はどれくらい?

過酷な環境から救い出された犬たちの姿を見ると、命を預かることの重みを改めて感じます。実際に犬を迎える際には、平均寿命まで見据えた生涯費用を知っておくことも大切です。

2025年のデータでは、犬全体の生涯必要経費は平均「278万4190円」で、超小型犬は「300万2239円」と、体の大きさに関わらず高額になる傾向があります。

私はアナリストとして、金額は「総額」と「単位あたり」の両面で見る癖をつけてきましたが、犬の生涯費用もその視点で眺めると発見があります。ペットフード協会の令和7年(2025年)調査では、犬の生涯必要経費は平均278万4190円。大きさ別では超小型が300万2239円で最も高く、中型・大型(277万5565円)を上回っています。

(中略)

もう一つ大切なのは、費用が毎年一定ではないことです。記事も触れているとおり、初年度は用品やワクチン、高齢期は医療費と、支出には山があります。ですから総額の大きさに身構えるより、「年あたり約20万円を、毎月に均してコツコツ備える」と捉えるほうが現実的です。早めの積立や、必要に応じた保険の検討でこの山谷をならしておくと、長い時間を穏やかに過ごせるのではないでしょうか。

犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」
犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」

フード代や医療費、トリミング代などを含め、2023年から3年連続で上昇を続けています。最後まで責任を持って迎えるためにも、一度知っておいてもよいかもしれませんね。

参考資料

八木 七音