今年も残り3カ月半で終わります。物価高は続き、苦しい日々が続くという方もいるでしょう。
目先のことだけを考えるとなかなか貯蓄が難しくても、「貯蓄のしやすさ」は年代やご家庭の状況によっても変わりゆくもの。年代によって収入が増えたり、また教育費や住宅・車の購入などによる費用のかかり方も変わります。
厚生労働省「2025年 国民生活基礎調査の概況」によれば、2024年の1世帯当たり平均所得金額は世帯主が50歳代の世帯で814万6000円と最も高く、65歳以上では442万2000円でした。
この記事では、世帯の所得がどう推移するのかと、高齢者世帯の収入の中身を見ていきましょう。
1. 【所得】平均と中央値の差はいくらか
まず、全世帯の水準を確認します。
1.1 平均以下の世帯が6割を超える
厚生労働省の調査によると、2024年の1世帯当たり平均所得金額は全世帯で575万2000円でした。一方で中央値は451万円で、その差は124万2000円になります。
平均所得金額以下の世帯は61.5%を占めます。平均を上回る一部の世帯が全体を引き上げているため、平均だけを見ると多くの世帯の実感とずれることになります。
1.2 最も多いのは200万円台
所得階級別に見ると、最も多いのは200万円以上300万円未満の13.5%です。次いで300万円以上400万円未満が13.0%、100万円以上200万円未満が12.2%と続きます。
この3つの階級で全体の約4割を占めます。平均の575万2000円を含む階級ではなく、その下の帯に世帯が集まっている形です。
2. 所得のピークは50歳代「年代別」に所得はどう変わるか
次に、世帯主の年齢別に見ていきます。
2.1 29歳以下から50歳代まで上がり続ける
世帯主の年齢階級別の平均所得金額は、29歳以下が364万3000円、30歳代が646万9000円、40歳代が761万8000円と上がっていきます。そして50歳代の814万6000円がピークです。
29歳以下と50歳代を比べると、450万3000円の差があります。子どもの教育費が重なる時期と、所得が高い時期が重なる形になります。
2.2 60歳代から下がりはじめる
60歳代になると617万円まで下がり、70歳以上では405万円になります。65歳以上を再掲すると442万2000円です。
50歳代の814万6000円から65歳以上の442万2000円へ、およそ54%の水準まで下がる計算になります。この落差をどう埋めるかが、現役期の後半に考えることになります。
このように所得は年代別に違いがあるもの。少し長い目で見た所得や支出の増減なども考え、貯蓄計画を立ててみるとよいでしょう。
所得が最も高い50歳代は、支出も重なりやすい時期です。ピークだから貯められるとは限らないところに、設計の難しさがあります。
