年金の平均月額というと、65歳時点の数字を目にすることが多いのではないでしょうか。

ところが厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を年齢ごとに見ていくと、厚生年金は89歳の16万6767円がもっとも高く、65歳の14万9862円より1万6905円多いことが分かります。

この記事では、厚生年金と国民年金の平均月額を65歳から90歳以上まで1歳刻みで並べ、年齢によってどう変わるのかを確認します。

ココがポイント
  • 厚生年金の平均月額は73歳の14万5583円が谷で、そこから上がり続けて89歳の16万6767円が最高
  • 国民年金は66歳の6万1369円が最高で、90歳以上の5万5633円が最低。厚生年金と逆の動き
  • 厚生年金の全体平均は15万289円。男性16万9967円、女性11万1413円で5万8554円の差

なお、働き方による年金額の違いについては、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【次回6月15日支給分から】「厚生年金・国民年金」の年金額が増えます。働き方でどう変わる?ライフコース別・年金受給額の試算5選
【次回6月15日支給分から】「厚生年金・国民年金」の年金額が増えます。働き方でどう変わる?ライフコース別・年金受給額の試算5選

1. 厚生年金は年齢が上がるほど平均月額が高くなる

まず厚生年金から見ていきます。ここでの金額は、国民年金(老齢基礎年金)の部分を含んだ額です。

1.1 65歳から89歳までで1万6905円の差がある

65歳の平均月額は14万9862円です。そこから66歳15万2378円、67歳15万2356円、68歳15万2709円、69歳15万1284円と15万円台が続きます。

70歳代に入ると70歳15万455円、71歳14万8371円、72歳14万6858円と下がり、73歳の14万5583円がいちばん低い水準です。

その後は74歳14万7774円、75歳15万1410円と持ち直し、80歳代でさらに上がります。80歳15万3729円、85歳16万3947円、89歳16万6767円と伸び、89歳が最高でした。65歳との差は1万6905円になります。

1.2 90歳以上は16万4027円で少し下がる

90歳以上をひとまとめにした平均月額は16万4027円です。89歳の16万6767円より2740円低い水準になっています。

谷である73歳の14万5583円と、山である89歳の16万6767円を比べると、その差は2万1184円です。同じ厚生年金でも、年齢によってこれだけ開きがあることになります。

73歳を谷にして、そこから89歳まで上がり続けています1/2

73歳を谷にして、そこから89歳まで上がり続けています

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

2. 国民年金は年齢が上がるほど平均月額が下がる

次に国民年金(老齢基礎年金)を見ます。厚生年金とは反対の動きになります。

2.1 66歳の6万1369円がもっとも高い

65歳の平均月額は6万1240円で、66歳が6万1369円ともっとも高くなります。67歳6万1345円、68歳6万1293円、69歳6万978円と、ここまでは6万円台です。

70歳代に入ると70歳6万1011円、75歳5万9659円、79歳5万8676円と下がっていきます。80歳代も80歳5万8623円、83歳5万7857円と続き、84歳で5万9675円まで戻ったあとは5万8000円台から5万9000円台で推移しました。

2.2 90歳以上は5万5633円で最低になる

90歳以上の平均月額は5万5633円です。もっとも高い66歳の6万1369円との差は5736円でした。

国民年金は保険料を納めた期間の長さで金額が決まるしくみです。厚生年金のように現役時代の報酬が反映されないため、年齢による開きも厚生年金ほど大きくはなりません。

84歳で一度戻るものの、全体としては下がる方向に動いています2/2

84歳で一度戻るものの、全体としては下がる方向に動いています

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

宮野 茉莉子

年上の世代のほうが厚生年金の平均が高いのは、その世代が現役だったころの報酬や加入期間が反映されているからです。いまの平均が将来もそのまま続くとは限りません。