NISA口座を開いたまま、まだ何も買っていない。そんな方は、実は少なくありません。

金融庁が2026年7月3日に公表した「NISA口座の利用状況調査」(令和7年12月末時点)によると、NISA口座数は2820万6434口座に達しました。一方で、投資枠の利用状況を見ると買付額が0円の口座が1044万6488あり、全体の36.6%を占めています。

この記事では、NISA口座数の年代別の内訳、買付額の実態、そして年代によって大きく違う「0円口座」の割合を確認していきます。

なお、NISAの制度内容や投資枠の使い方に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開
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【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション
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ココがポイント
  • NISA口座数は2820万6434口座。半年で4.6%増え、最多は50歳代の553万1813口座
  • 買付額の合計は71兆3847億円。うち成長投資枠が55兆6333億円、つみたて投資枠が15兆7515億円
  • 買付額0円の口座は1044万6488で全体の36.6%。70歳代は50.1%にのぼる

1. NISA口座は2820万口座。最多は50歳代

まずは口座数から確認していきます。金融庁がNISA取扱全金融機関を対象に集計したもので、令和7年12月末時点の数値です。

制度そのものの位置づけは、LIMOの記事「【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション」から引用しておきます。

個人の資産形成を支援する目的で2014年に始まったNISA(ニーサ)は、2024年に制度が大幅に改正され、「新NISA」として新しくなりました。

出所:【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション

1.1 半年で4.6%増えた

NISA口座数は2820万6434口座で、令和7年6月末の2695万8356口座から4.6%増えました。年代別の内訳は次のとおりです。かっこ内は全体に占める比率です。

  • 10歳代:13万4413口座(0.5%)
  • 20歳代:336万8068口座(11.9%)
  • 30歳代:494万5690口座(17.5%)
  • 40歳代:538万1768口座(19.1%)
  • 50歳代:553万1813口座(19.6%)
  • 60歳代:417万5854口座(14.8%)
  • 70歳代:307万8095口座(10.9%)
  • 80歳代以上:159万733口座(5.6%)

最も多いのは50歳代で、40歳代、30歳代と続きます。40歳代から60歳代までの3つを合わせると53.5%となり、口座の半分以上をこの年代が占めています。

口座数は50歳代が最も多く、40歳代から60歳代で全体の半分を超えます1/2

年代別のNISA口座数と全体に占める比率

出所:金融庁「NISA口座の利用状況調査(令和7年12月末時点)」をもとにLIMO編集部作成

1.2 増加率は若い年代ほど高い

令和7年6月末からの増加率を見ると、20歳代が7.6%増と最も高く、50歳代5.4%、60歳代5.0%と続きます。一方、80歳代以上は1.0%増にとどまり、10歳代は12.1%の減少でした。

現行のNISAは18歳以上が対象ですので、この調査でいう10歳代は18歳と19歳のみです。20歳の誕生日を迎えた方は翌回の集計で20歳代に移ります。母数が13万口座と小さく、年齢の区切りをまたぐ人数の影響を受けやすい区分ですので、他の年代と同じようには読めません。

2. 買付額は71兆3847億。成長投資枠が8割近くを占める

次に、実際にいくら買われているのかを見ていきます。

2.1 成長投資枠55兆6333億円、つみたて投資枠15兆7515億円

NISAにおける買付額の合計は71兆3846億9497万円でした。内訳は成長投資枠が55兆6331億6148万円、つみたて投資枠が15兆7515億3349万円です。

成長投資枠が全体の78%ほどを占めています。年間の投資枠が成長投資枠240万円、つみたて投資枠120万円と差があることも影響していますが、まとまった資金を一度に投じる使い方が金額としては大きいことが分かります。

なお、この買付額は平成26年から令和5年までの旧制度の利用枠と、令和6年以降の現行制度の利用枠で買い付けられた金額の合計です。現行制度が始まってからの金額だけではない点に注意してください。

3. 買付額0円の口座が36.6%。年代で大きく違う

ここからが今回の調査で目を引く部分です。口座はあっても使われていないケースが、相当数あります。

3.1 1044万口座が0円のまま

投資枠の利用状況別に口座数を見ると、買付額が0円の口座は1044万6488ありました。この集計での口座数の合計は2855万8925ですので、36.6%が0円ということになります。

年代別に0円の割合を計算すると、次のようになります。

  • 20歳代:35.7%
  • 30歳代:29.0%
  • 40歳代:30.6%
  • 50歳代:31.7%
  • 60歳代:35.4%
  • 70歳代:50.1%
  • 80歳代以上:73.5%

最も低いのは30歳代の29.0%で、そこから年代が上がるにつれて高くなります。70歳代では半分、80歳代以上では4分の3近い口座が0円のままです。

年代が上がるほど、口座はあっても使われていない割合が高くなります2/2

年代別にみた買付額0円のNISA口座の割合

出所:金融庁「NISA口座の利用状況調査(令和7年12月末時点)」をもとにLIMO編集部作成

3.2 年間の枠を使い切っている口座も一定数ある

反対の端も見ておきます。300万円超360万円以下、つまり年間投資枠360万円をほぼ使い切っている口座は163万8944ありました。年代別では50歳代が42万4523、40歳代が40万7761と多く、この2つで半分近くを占めます。

枠を使い切るとはどういう状態なのか。LIMOの記事「【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開」の解説を引用します。

つみたて投資枠の年間上限額は120万円です。そのため、毎月10万円ずつ積み立てることで制度の上限まで活用できます。これを15年間続けると、非課税保有限度額1800万円に到達します。

出所:【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開

0円の口座と枠を使い切る口座が同時に存在しているのが、いまのNISAの姿です。口座数だけを見ていると、この幅は見えてきません。

熊谷 良子

口座数の伸びだけを見ると制度が広く使われているように見えますが、金融庁の集計には0円の口座も含まれています。数字は必ず内訳まで見る、というのが確かめ方の基本です。ご自身の口座がどちらなのかも、この機会に確認してみてください。