2. 著者からの一言コメント
自分でやれることを率先してやる姿勢が素晴らしいと思います。
朝食はつい簡単に済ませてしまいがちですが、時間を取って充実した食事を用意することで、元気な1日をスタートできそうですね。
特に、きのえおばあちゃんが毎日大根おろしを食べている、ということに興味をそそられました。
さっぱりとした口当たりの大根おろしが献立に入ることで、食欲があまりわかないときもご飯が食べやすくなりそうですね。
そして、卵やしらす、豆腐といったタンパク質がしっかり入っているのも、きのえおばあちゃん流の朝食のポイントなのかもしれません。
また、できあがった朝食を最後までおいしそうに完食したのにも驚きました!
94歳にして、全く食欲が衰えていないようですね。
洗い物まできっちりと自分でこなして、本当に若々しいと思います。
「年を重ねても元気でいたい」と考えている方は、ぜひきのえおばあちゃんの朝食を参考にしてみてはいかがでしょうか。
3. 年を重ねても暮らしを楽しむ余裕はある?65歳以上の貯蓄と家計のリアル
いくつになっても自分らしい暮らしを続けるには、日々の家計に無理のない余裕があることが前提になります。
その目安となるのが老後の貯蓄額や年金収入です。
65歳以上無職夫婦世帯の「平均貯蓄額は2494万円」ですが、これはあくまで無職世帯に限った数字です。
有職世帯を含めた65歳以上世帯全体で見ると、状況は少し異なります。この点について、関連記事では次のように解説しています。
有職世帯を含めた65歳以上の二人以上世帯では、平均貯蓄額は2564万円です。しかし、より実態に近いとされる中央値(貯蓄ゼロ世帯を除く)は1777万円となり、平均値と約790万円もの開きがあります。貯蓄額の分布を見ると、2500万円以上の貯蓄を持つ世帯が全体の36.3%を占める一方で、300万円未満の世帯も14.9%存在します。このことから、一部の貯蓄額が非常に多い世帯が全体の平均値を押し上げている構造が分かります。
「中央値は1777万円」にとどまり、平均値ほどの余裕がない世帯も少なくないのが実情です。
年金は厚生年金が「平均15万289円」、国民年金が「5万9310円」で、夫婦世帯の毎月の収支は「4万2000円の赤字」というデータもあります。
無理のない範囲で毎日の暮らしを楽しみ続けるためにも、一度自分の家計と照らし合わせて確認しておいてもよいかもしれませんね。
4. 監修者からの一言コメント
ここで紹介されている数字は、いずれも「65歳以上」の世帯をまとめたものです。ただ、きのえさんは94歳です。65歳と94歳のあいだには30年近い開きがあり、同じ区分に入っているからといって、家計の姿が近いとは限らないように思います。
平均2564万円、中央値1777万円という数字も、65歳で仕事を退いたばかりの世帯と、そこから何十年か暮らしてきた世帯が、同じ一つの数字に混ざっていることになります。年齢が上がるほど取り崩しも進みますから、94歳の暮らしを考える材料としては、少し粗いのかもしれません。
そのうえで印象に残ったのは、庭仕事をして、自分で朝食を作り、洗い物まで済ませるという一日のほうでした。これができるかどうかは、貯蓄額の統計には表れてきません。
数字をひととおり見たあとだと、その一日のほうがずっと確かなものに見えてきます。
参考資料
渋澤 コン


