4. 会社員(年収700万円)と会社員(年収500万円)は世帯でいくら受け取れるのか

年金は個人ごとに決まりますが、暮らすのは世帯単位です。ここでは会社員(年収700万円)と会社員(年収500万円)という組み合わせを試算します。

40年間就業した場合の概算で、老齢厚生年金の報酬比例部分と老齢基礎年金を合わせた金額です。

4.1 共働き世帯の年金月額は36万456円

  • 世帯の構成:会社員(年収700万円)と会社員(年収500万円)
  • 世帯の年金月額:36万456円
  • 年額:432万5472円
  • 25年間の累計:1億813万6800円
  • 夫婦のみ無職世帯の平均的な支出(月29万6829円)との差:+6万3627円

会社員(年収700万円)と会社員(年収500万円)の場合の世帯の年金月額4/4

会社員(年収700万円)と会社員(年収500万円)の場合の世帯の年金月額

出所:日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」を参考にLIMO編集部作成

この世帯の年金は月36万456円です。夫婦のみ無職世帯の平均的な支出29万6829円を月6万3627円上回ります。

働き方の組み合わせで見ると、最も多い共働き世帯の月36万456円と、最も少ない自営業夫婦の月14万1216円では月21万9240円の差です。年間では263万880円になります。

※40年間就業した場合の概算です。報酬比例部分は平均標準報酬額に1000分の5.481を掛け、加入月数を掛けて算出しています。実際には加入期間や報酬によって変わります。

差を生むのは厚生年金に何年入っていたかです。自営業夫婦は国民年金のみのため2人分でも14万1216円にとどまります。

4.2 【この世帯の注意点】手厚い一方で税と社会保険料の負担も大きい

世帯の年金が平均的な支出を上回る水準です。ただし、どちらかが亡くなると世帯の年金は大きく減ります。

夫婦とも厚生年金に長く加入しているため、遺族厚生年金による補填は限られます。2人とも課税世帯になりやすく、住民税非課税の対象からも外れます。

額面が多いほど、所得税や住民税、社会保険料の負担も増えます。手取りベースで家計を組んでおきたいところです。

自分の世帯の見込額は、夫婦それぞれのねんきん定期便を並べて確かめられます。2人分を合計すると世帯の実像が見えてきます。

5. 世帯の年金は長生きの前提と合わせて確かめる

平均寿命は男性81.35年、女性87.33年まで伸びました。65歳以上では認知症が約443万人、軽度認知障害が約559万人と推計されています。

厚生年金の平均月額は15万289円で、男性16万9967円、女性11万1413円です。受け取る額は加入期間と現役時代の報酬で決まります。

終活という言葉の認知度は96.9%ですが、エンディングノートの所有率は70歳代以上でも24.2%にとどまります。年金の見込額とあわせて、早めに準備を進めてみてください。

参考資料

石津 大希