5. 【資産寿命】貯蓄1500万円を毎月5万円ずつ取り崩すと25.0年
必要な情報は残高と毎年いくら使うかの2つだけです。あとは割り算で年数が出ます。
ここでは貯蓄1500万円を毎月5万円ずつ取り崩す場合を試算します。年金と支出の差額が月5万円ある方が対象のイメージです。
5.1 1500万円を月5万円で25.0年もつ計算
- 貯蓄額:1500万円
- 毎月の取り崩し額:5万円
- 年間の取り崩し額:60万円
- 資産寿命:25.0年
- 65歳から始めた場合:90歳頃まで
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出所:LIMO編集部作成
65歳から取り崩し始めると、90歳頃に底をつく計算です。平均寿命を意識するなら、ひとまず足りる水準といえます。
※1500万円÷(5万円×12)で求めた単純計算です。運用益や物価上昇、介護費用や住宅修繕といった突発的な支出は考慮していません。
取り崩し額を月1万円減らして4万円にすると、資産寿命は31.3年へ6.3年延びます。95歳を超えても持つ計算になります。
5.2 9.7年の上積みで99歳頃まで伸びる
残った資産を年率2パーセントで運用しながら取り崩すと、資産寿命は25.0年から34.7年へ、9.7年延びる計算になります。65歳から始めた場合、90歳頃までだったものが99歳頃までに動きます。
取り崩し額に対して元本が大きいほど、運用益が残高に効いてきます。ただし運用には値動きがあり、この年率が保証されるわけではありません。取り崩しの初期に大きく下落すると、想定より早く資産が減ることもあります。
貯蓄1500万円を月5万円で取り崩すなら25.0年が目安です。この水準では資産寿命そのものより、介護費用や住宅修繕といったまとまった支出への備えが論点になります。生活費の半年分から1年分は現金で確保したうえで検討してみてください。
6. 老後資金は分布の両端を知ってから自分の残高で考える
70歳代・二人以上世帯では、金融資産を持たない世帯が10.9%、3000万円以上の世帯が25.2%を占めます。この分布のため平均は2416万円まで上がり、中央値は1178万円にとどまります。
年金は厚生年金が平均月15万289円、国民年金が平均月5万9310円です。厚生年金は月額階級別に見ると幅広く分布しており、平均がそのまま自分の額になるとは限りません。
65歳以上の夫婦のみ無職世帯は毎月約4万2000円が不足し、年間約50万円の取り崩しになります。中央値1178万円なら23年分、3000万円なら60年分です。まずは自分の残高と年金見込み額を確かめてみてください。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
齊藤 慧