年金生活者支援給付金には老齢・障害・遺族の3種類があり、それぞれ支給要件が異なります。2026年度(令和8年度)の給付基準額は、物価変動を踏まえた改定により月5620円となりました。
老齢の給付金で見落としやすいのは、世帯全員の市町村民税が非課税であるという条件です。本人の年金が少なくても、同居する家族に課税があれば対象になりません。
本記事では、年金生活者支援給付金の3種類それぞれの支給要件、2026年度の給付基準額、そして請求手続きの流れについて解説します。
なお、年金生活者支援給付金の制度内容や年金の平均受給額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
- 年金生活者支援給付金は老齢・障害・遺族の3種類で、それぞれ支給要件が定められています
- 老齢の給付金は「65歳以上」「世帯全員が市町村民税非課税」「前年の年金収入等が80万9000円以下」の3要件がそろって対象になります
- 給付基準額は物価変動に応じて年度ごとに改定され、2026年度は3.2%増の月5620円です
1. 年金生活者支援給付金の支給要件を種類別に確認。老齢は世帯の課税状況も関わる
年金生活者支援給付金は、基礎年金を受給している人が、年金等の収入や所得の合計額が一定基準以下となる場合に受け取ることができるお金です。
年金生活者支援給付金は3種類あります。それぞれ詳細を見ていきましょう。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件
老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれた方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方は80万6700円以下(※2)
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
1.2 障害年金生活者支援給付金の支給要件
障害年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。世帯の課税状況は問われず、本人の所得だけで判定されます。
- 障害基礎年金の受給者である
- 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
※ 障害年金等の非課税収入は除く
1.3 遺族年金生活者支援給付金の支給要件
遺族年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。所得の基準額は障害の給付金と同じ水準に設定されています。
- 遺族基礎年金の受給者である
- 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
※ 遺族年金等の非課税収入は除く
2. 年金生活者支援給付金の給付基準額は月5620円。物価変動に応じて年度ごとに改定
年金生活者支援給付金の金額は、物価変動に応じて年度ごとに見直されます。
2026年度については前年度より3.2%の増額改定となり、6月に支給された4月分から増額率が適用されています。
2.1 2026年度の支給金額は3.2%の増額改定
- 老齢年金生活者支援給付金(基準額):5620円
- 障害年金生活者支援給付金:障害等級1級7025円・2級5620円
- 遺族年金生活者支援給付金:5620円
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに保険料納付済期間や免除期間に応じて実際の給付額が計算されます。障害と遺族の給付金は、要件を満たせば表の金額がそのまま支給されます。
3. 年金生活者支援給付金の請求手続き。対象と判定される年金額の目安も確認
要件を満たしていても、年金生活者支援給付金が自動で上乗せされることはありません。手続きの流れを確かめておきましょう。
請求の進め方については、LIMOの記事「年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説」から要点を引用します。
支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が送付されます。基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了します。これから老齢年金の受給を開始する方には、受給が始まる3カ月前に届く「年金請求書(事前送付用)」に「年金生活者支援給付金請求書」が同封され(緑色の封筒)、すでに年金を受給中の方にはハガキ形式の請求書が届きます(薄緑色の封筒)。
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
振込のスケジュールについても、同じ記事「年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説」で確認できます。
3.1 年金の受給額には個人差がある。平均年金月額で水準を確かめる
請求書が届くかどうかを左右するのは、前年の年金収入等の金額です。その年金額は加入してきた記録によって決まるため、人による差が大きくなります。
平均的な水準については、LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用して確認しておきましょう。
厚生年金の平均年金月額は〈全体〉15万289円、〈男性〉16万9967円、〈女性〉11万1413円(いずれも国民年金の金額を含む)。国民年金は〈全体〉5万9310円、〈男性〉6万1595円、〈女性〉5万7582円です。年金の受給額はこれまでの加入状況によって決まるため、人によって大きな差が生じる点には注意が必要です。
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説






