4. そもそも「公金受取口座」とは?登録のメリットと自分で登録する方法

ここからは、意向確認書のもとになっている「公金受取口座」そのものについて、もう少し詳しくみていきます。

4.1 公金受取口座は「1人1口座」。給付金の受け取りがスムーズに

デジタル庁によると、公金受取口座は、給付金などを受け取るために、自分名義の預貯金口座をデジタル庁に登録しておく制度です。登録できるのは1人につき1口座、本人名義の口座に限られます。あらかじめ登録しておくと、給付金を申請するときに申請書へ口座情報を書いたり、通帳の写しを添えたりする手間が省け、行政側の確認作業もなくなるため、スムーズに受け取れるようになります。

年金や所得税の還付金、児童手当など、160種類以上の給付金等に利用できるとされています。

4.2 意向確認書を待たずに登録するには?マイナポータルなど4つの方法

公金受取口座は、意向確認書の同意のほかにも、自分で登録することができます。デジタル庁によると、登録の方法は「マイナポータル」からの手続きのほか、金融機関の窓口、所得税の確定申告(還付申告)や更正の請求、年金の請求手続きの4つです。マイナポータルでは、登録だけでなく変更・抹消・確認まで行えます。

すでに口座を登録している方には意向確認書は送られないため、「自分で登録した記憶がない」「今の年金口座でよい」という方は、届いた書類の内容を確認して判断するとよいでしょう。

5. 編集部アドバイス:届いたら、まず落ち着いて中身を確認

宮野 茉莉子
簡易書留で公的な封書が届くと、それだけで身構えてしまう方も多いと思います。ですが、この意向確認書はあわてる必要はありません。大切なのは、受け取ったら開封して、内容を最後まで読むことです。登録に同意してよいと思えば手続きは不要、登録したくなければ同封の不同意申出書を45日以内に返送する——やることはこのどちらかだけです。判断に迷うときは、書類に記載された専用ダイヤルで確認できます。ご高齢のご家族がいる方は、「こんな封書、届いていない?」と声をかけて、一緒に中身を確認してあげると安心です。そして繰り返しになりますが、この件に便乗して口座番号や暗証番号を聞き出そうとする電話・訪問は詐欺です。「登録しないと年金が止まる」などと不安をあおる連絡にも、決して応じないでください。

6. 意向確認書が届いたらやりたい3つのこと

意向確認書は、年金振込口座を国の「公金受取口座」として登録してよいかを確認する書類です。2026年8月から、令和8年4月15日時点で65歳以上の年金受給者に、簡易書留で順次届きます。登録は給付金をスムーズに受け取るための制度ですが、何もしないと45日で自動的に同意扱いになるため、中身の確認が欠かせません。

次の3つを意識しておきましょう。

  • 簡易書留で届いた意向確認書は放置せず、開封して内容を確認する(45日で自動的に登録される)
  • 登録してよいなら手続き不要、登録したくないなら「不同意申出書」を期限内に返送する
  • 口座番号・暗証番号やATM操作を求める電話・訪問は詐欺。専用ダイヤルや警察・消費生活センターに相談する

大切なのは、書類の意味を知ったうえで、自分の意思で選ぶことです。まずは届いた封書を落ち着いて開き、内容を確かめるところから始めてください。

参考資料

宮野 茉莉子