お盆で顔を合わせた家族と、年金や将来の暮らしについて話す機会があった方も多いのではないでしょうか。
公的年金は現役時代の働き方によって受給額に大きな差が生まれるうえ、人生100年時代と言われるいま、長寿化に伴う認知症のリスクや、配偶者に先立たれた後の暮らしまで見据えておく必要があります。
本記事では、最新の厚生年金の受給額データを確認したうえで、平均寿命や認知症の実態、配偶者を亡くしたときの遺族年金の仕組み、そして「終活」への向き合い方まで、老後を安心して過ごすためのポイントを整理します。
- 厚生年金の平均月額は男性16万9967円・女性11万1413円で、6万円近い差がある
- 平均寿命は男性81.35歳・女性87.33歳に伸び、65歳以上の約4人に1人が認知症・MCIの状態にある
- 「終活」の認知度は96.9%だが、エンディングノートの実行率は70歳代でも約5割にとどまる
なお、厚生年金の受給額や老後の家計・資産管理に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
1. 厚生年金「10万円未満」vs「20万円以上」多いのはどっち?
厚生年金の平均月額と受給額の分布については、LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用して確認しておきましょう。
厚生年金の平均年金月額は〈全体〉15万289円、〈男性〉16万9967円、〈女性〉11万1413円(国民年金の金額を含む)。1万円ごとの受給額分布をみると、10万円以上11万円未満が111万2828人と最も多く、次いで11万円以上12万円未満が107万1485人、15万円以上16万円未満が96万5035人と続きます。年金の受給額はこれまでの加入状況によって決まるため、人によって大きな差が生じます。
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
1.1 まとめ|「もらえる年金」は一人ひとり違う
ここまで見てきたように、厚生年金の受給額は「平均15万289円」という数字だけでは実態をつかみきれません。
加入期間や現役時代の収入によって、受け取れる金額には大きな個人差があります。まずは自分自身の年金がどのボリュームゾーンに近いのかを、ねんきんネットなどで確認しておくことが、老後資金を考える出発点になりそうです。
2. 監修者からのコメント
本文で紹介した受給額の個人差に加えて、知っておきたいことの一つが「加給年金」という仕組みです。
日本年金機構によると、厚生年金の加入期間が20年以上ある方が老齢厚生年金を受け取るようになったとき、生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合、年額24万3800円(令和8年4月からの額)が上乗せされます。
これは夫婦のどちらが厚生年金を受け取るかによって、世帯としての受給額が変わってくる要因のひとつです。
なお、配偶者自身が65歳になって自分の年金を受け取り始めると、この加給年金は打ち切られます(その後は配偶者側の年金に振替加算が加わる場合があります)。離婚や配偶者の年金受給開始によって条件が変わる点も見落とされがちです。
ご自身の年金がボリュームゾーンのどこに位置するかだけでなく、配偶者の年齢や加入期間によって上乗せの対象になるかどうかも、あわせて年金事務所や年金相談センターで確認しておくと、世帯全体の受け取り額をより正確に把握できます。


