高市総理は2026年8月5日、「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針を閣議決定しました。9月には大綱を決定したうえで、臨時国会に法律案を提出するとされています。
給付額や対象になる所得の水準はこれから決まりますが、受け取る側の準備はすでに動き出しています。日本年金機構は令和8年8月頃から、年金を受給している人へ「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書」を簡易書留で順次送付しています。
こうした給付の仕組みが変わる前に、口座まわりの情報を整えておく意味があります。
この記事では、8月から届き始めた意向確認書の扱いと、給付付き税額控除のスケジュールについて解説します。
なお、意向確認書の送付対象・除外要件に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。
- 高市総理は2026年8月5日、「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針を閣議決定しました
- 日本年金機構は令和8年8月頃から、年金受給者へ「意向確認書」を簡易書留で順次送付しています
- 受け取ってから45日以内に返送がない場合、年金振込口座を公金受取口座として登録することに同意したものとして扱われます
1. 年金受給者に「意向確認書」が簡易書留で届いている
まず、いま動いている手続きから確認していきましょう。
1.1 届くのは65歳以上で年金を受給している人
日本年金機構によると、意向確認書の対象は令和8年4月15日時点で65歳以上、つまり昭和36年4月16日以前に生まれて年金を受給している人です。
送付は生年月日ごとに順次行われます。
昭和36年4月から昭和30年10月に生まれた人には令和8年8月頃から、昭和6年3月以前に生まれた人には令和9年2月頃までに届く予定です。
1.2 すでに公金受取口座を登録している人には届かない
すでに公金受取口座を登録している人には、意向確認書は送付されません。
このほか、年金が未支払の人、国外に居住している人、共済年金のみを受給している人なども対象から除かれます。
届かない場合は、対象外にあたる可能性があります。
意向確認書の送付対象と、送付されない除外要件については、「【年金】8月から送付開始「意向確認書」の簡易書留《届く人・届かない人》の条件とは?公金受取口座の登録手続きと注意点を解説 市区町村窓口では対応不可。便乗詐欺には要注意」から要点を引用して確認してみます。
送付の対象となるのは、2026年4月15日時点で65歳以上(1961年4月16日以前生まれ)の年金を受給している方です。
以下の要件に一つでも該当する場合は送付されません:
- すでに公金受取口座を登録している方
- 令和8年4月に年金が支払われなかった方(全額支給停止、振込不能など)
- 国外に居住している方
- 共済組合等から支給される年金のみを受給している方
- 令和7年6月以降の年金請求手続きにおいて、公金受取口座への登録意思表示をした方
出所:【年金】8月から送付開始「意向確認書」の簡易書留《届く人・届かない人》の条件とは?公金受取口座の登録手続きと注意点を解説 市区町村窓口では対応不可。便乗詐欺には要注意
2. 45日以内に返送がなければ「同意」として扱われる
この制度でいちばん知っておきたいのは、返送しなかった場合の取り扱いです。
2.1 同意する場合は連絡も返送も必要ない
日本年金機構は、意向確認書を受け取ってから45日以内に「公金受取口座登録不同意申出書」の返送がない場合、年金振込口座を公金受取口座として登録することに同意されたものとして取り扱うとしています。
45日以内に返送がなかった場合の取り扱いについては、「【年金】8月から送付開始「意向確認書」の簡易書留《届く人・届かない人》の条件とは?公金受取口座の登録手続きと注意点を解説 市区町村窓口では対応不可。便乗詐欺には要注意」から要点を引用して確認してみます。
意向確認書を受け取ってから45日以内に不同意申出書の返送がない場合、登録に「同意」したものとみなされ、自動的に公金受取口座として登録されます。
出所:【年金】8月から送付開始「意向確認書」の簡易書留《届く人・届かない人》の条件とは?公金受取口座の登録手続きと注意点を解説 市区町村窓口では対応不可。便乗詐欺には要注意
つまり同意する場合は、何もしなくてよい仕組みです。
2.2 同意しない場合は不同意申出書を返送する
登録を望まない場合は、意向確認書の下部にある「公金受取口座登録不同意申出書」を切り離します。
同封の目隠しシールを貼り、裏面の差出人欄に記入したうえで、記載された返送期限までに返送します。
登録された場合は、年金振込口座の情報がデジタル庁に提供され、公金受取口座になります。
あわせてデジタル庁から登録結果通知が届きます。
3. 「給付付き税額控除」は令和11年4月に本格導入される
ここからは、準備の先にある制度そのものを見ていきます。
3.1 9月に大綱を決定し、臨時国会に法律案を提出
高市総理は8月5日の会見で、9月には大綱を決定したうえで臨時国会に法律案を提出し、早期成立を目指すと述べています。
給付額や対象になる所得の水準は、この大綱決定と国会審議を経て確定します。現時点では固まっていません。
3.2 令和9年4月からは「つなぎ」の措置がある
本格導入までの間は、つなぎの措置が置かれます。令和9年4月(2027年4月)から2年間、飲食料品の消費税率が8%から1%に引き下げられる方針です。
さらに令和9年6月以降(2027年6月〜)は、「所得に連動したきめ細かな給付」も先行して導入されるとされています。
本格導入は令和11年4月(2029年4月)で、このタイミングで消費税率は8%に戻ります。
給付付き税額控除の制度の全体像についてはこちらの記事でくわしく解説しています。あわせてご参考ください。
【2026年8月最新】給付付き税額控除とは?いつから・いくらもらえる?「給付一本化」への転換と今後のスケジュール



