バーキンを親子二代で使える資産として考えてみては、どうでしょうか。

バーキンの価格が現在200万円程度だとします。今200万円を子どものために貯金しておいても、為替変動やバーキン自体の値上がりで、20年後にバーキンを買おうにも200万円 では買えない可能性もあります。それならば、今、購入して、大事に使ったバーキンを20年後に子どもに譲った方が賢いのではないでしょうか。

バッグハンターの調査による発売からの 14.2%という年率価格上昇率が、向こう20年間続くとしたら、20年後の新品のバーキンの価格は2800万円です。

にわかには信じられない価格ですが、同じように数千万円になったスイス製の時計も存在しますし、あり得ない話でもないかもしれません。

バーキンは、無駄遣いではなく「資産形成している」という確かな実感を持てる上に、「バーキンを持っている」という優越感に浸ることもできます。さらには流行にとらわれないファッションも身につけられるとは、なんてマルチなバッグなのでしょう。

今後も価格上昇が続くとしたら、ますます手に入りにくいバッグになるので、買うなら今かもしれません。200万円のバーキンを持つことで、流行を意識する必要もありませんし、他のバッグを買いたい気持ちもどこかに消えてしまうでしょうから、今後のショッピングへの時間もお金も節約できるという二次効果もありそうです。

もちろんエルメスはバーキンを特別な顧客にしか販売をしないそうですので、誰もが買えるわけではありませんが(だからこそ希少価値があるのですが)、自分が持ちたいと思っているバッグで買えるチャンスもあるなら、資産形成も兼ねて検討しない手はないのではと思います。

垣屋 美智子