2026年度の年金額は、国民年金が前年度比「1.9%」、厚生年金が「2.0%」の増額改定となりました。年金が増えるのは喜ばしいニュースですが、裏を返せば、物価上昇のペースにようやく追いついてきたともいえる数字です。
ただし、2026年度は増額改定となったものの、マクロ経済スライドによる調整も入り実質的には目減りに。
また、実際に手元に届く「手取り」は、原則税金や社会保険料が天引きされたあとの金額であることも見落とせません。
公的年金だけで老後の暮らしを支えるのが難しいと感じる方が増えるなか、新NISAなどを活用した資産形成を検討する方もいるのではないでしょうか。
今回は、2026年度の年金額改定と天引きの仕組みを確認したうえで、新NISAで人気を集める「オルカン」と「S&P500」、どちらを選ぶべきか迷う人向けに、その運用実績の違いをみていきましょう。
なお、年金額や資産運用に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
1. 記事を読むとわかる3つのポイント
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2026年度の年金額改定と、天引きで目減りする「手取り」の実態 -
「オルカン」と「S&P500」、運用実績の違いと選び方 -
保険中心で備えてきた50歳代会社員の相談事例と、FA・中島卓哉さんによるアドバイス
2. 【2026年度】年金額改定も実質目減り。天引き後の「手取り」はどう変わる?
公的年金の支給額は、毎年度、賃金や物価の変動に応じて改定されます。2026年度は、国民年金(基礎年金)が前年度比「1.9%」、厚生年金(報酬比例部分)が「2.0%」の増額となりました。
国民年金(老齢基礎年金・満額・1人分)は月額「7万608円」、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含むモデルケース)は月額「23万7279円」です。
ただし、これは天引き前の「額面」の年金額例であり、実際の手取り額はここから介護保険料や医療保険料、住民税、所得税などが差し引かれた金額になります。ご自身についても額面だけを見て安心してしまうと、実際の家計とのズレに気づきにくくなる点には注意したいところです。
年齢や年代によって平均受給額は異なりますが、60歳から89歳までの1歳刻みの平均年金月額を確認すると、65歳以降はおおむね厚生年金が「14万円台〜16万円台」、国民年金が「6万円前後」で推移しています。あくまで平均であり、現役時代の加入状況によって個人差が大きい点は押さえておきたいところです。
3. 「オルカン」と「S&P500」どっちがいいか悩む人も。運用実績の違いを比較
老後資金づくりの選択肢として新NISAへの関心が高まる一方、「オルカン(全世界株式)とS&P500(米国株式)のどちらを選ぶべきか」で悩む方も少なくありません。
組入上位5銘柄(オルカン・S&P500)2/2
出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をもとにLIMO編集部作成
オルカンとS&P500の運用実績を比較すると、直近1年ではオルカンが優勢(「+42.42%」)、直近5年(「+175.94%」)・設定来(「+345.36%」)ではS&P500が優勢という結果になっています。期間によって優劣が入れ替わっている点は見逃せません。
両ファンドの組入上位銘柄はほぼ共通していますが、S&P500は米国の主要企業約500社のみで構成されるため上位企業の比率が高く、米国株が好調な局面で高いリターンを生みやすくなります。
一方のオルカンは、構成の約4割を米国以外の国・地域が占め、分散効果が働きやすいという違いがあり、米国株が伸び悩む局面では、オルカンの分散効果がプラスに働く可能性もあります。
このように投資対象の国や地域が異なり、その時の世界情勢などにより運用成果は変わります。大切な資金ですから、運用をする際には商品の内容や手数料なども含めてしっかり確認をして、自身で投資したいと思える対象に投資をするようにしましょう。
なお、ここで紹介した運用実績はあくまで過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。投資には元本を割り込むリスクがあることも押さえ、ご自身で納得できる運用を心がけておきましょう。



