会社員や公務員の配偶者として、国民年金の「第3号被保険者」に該当している方も多くいます。
ネット上では、この仕組みを「主婦年金」と呼び、さまざまな意見が交わされています。
家事・育児・介護など家庭内の役割を担うことを選んでいる方や、さまざまな事情で就労が難しい方にとって、この仕組みは暮らしを支える基盤の一つになっています。一方で、第3号被保険者のまま国民年金のみに加入している場合、将来受け取れる年金額がどの程度になるのか、気になるという声もあります。
2026年10月からは、社会保険の加入要件にも一部変更が予定されています。本記事では、「主婦年金」と呼ばれる第3号被保険者の仕組みと将来の年金額の目安を確認しつつ、働く・働かないのどちらが正解というわけではないという前提で、2026年10月以降の変更点についても整理します。
1. この記事の3つのポイント
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第3号被保険者は個人の保険料納付が不要 -
国民年金のみだと満額でも月7万円程度(令和8年度) -
2026年10月に社会保険の要件が一部変更
2. 「主婦年金」(第3号被保険者)とは?
公的年金には、20歳以上60歳未満の全ての人が加入する国民年金(基礎年金)があり、被保険者は3つの種別に分かれています。会社員や公務員として厚生年金に加入する「第2号被保険者」、自営業者やその配偶者などが該当する「第1号被保険者」、そして第2号被保険者に扶養されている配偶者が該当する「第3号被保険者」です。
第3号被保険者は、年収がおおむね130万円を超えない範囲で扶養に入っている間、個人での保険料納付は求められていません。保険料は、配偶者が加入する年金制度全体の中で支え合う仕組みになっています。いわゆる「主婦年金」という呼び方は、この第3号被保険者を指して使われることが多い表現です。
この仕組みは、家事・育児・介護など家庭内の役割を担うことを選んでいるご家庭や、さまざまな事情で就労が難しい方など、多様な生き方や家庭のかたちを支える制度の一つとして運用されてきました。一方で、フルタイムで働く単身者などからは、負担と給付のバランスについて意見が寄せられることもあり、この制度に対する見方は立場によってさまざまです。
※公的年金制度についての詳しい解説や、国民年金・厚生年金の平均額はこちらの記事でご紹介しております。
3. 第3号被保険者のままだと、将来の年金はどうなる?
第3号被保険者が将来受け取れるのは、基礎年金(国民年金)のみです。厚生年金のように、現役時代の報酬に応じて上乗せされる部分がないため、受け取れる年金額には限りがあります。
厚生労働省の発表によると、令和8年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額は月額7万608円(40年間満額で加入した場合)です。年額にすると、およそ84万7000円程度になります。
この金額は毎年度、物価や賃金の変動に応じて見直される仕組みになっていますが、必ずしも物価上昇率と同じ割合で増えるとは限りません。生活費の値上がりのペースが年金額の伸びを上回る年もあり得るため、国民年金のみでは十分な年金額とは言えない可能性がある点は、あらかじめ知っておきたいポイントです。
第3号被保険者であること自体は、家庭の状況によって理にかなった選択肢の一つです。ただし、公的年金だけで老後の生活費すべてをカバーするのは難しい場合もあるため、iDeCoやNISAなど公的年金以外の資産形成の手段も含めて、早いうちから将来の見通しを立てておくことが安心材料になります。


