6. 著者からの一言コメント

日本では考えられない犬肉取引という場所があることに心臓がギュっと鷲掴みにされたように苦しくなりました。助けられったペネロペは幸運でしたね。目を失いながらもご飯をバクバク食べて、リラックスした様子でくつろでいる姿に、思わずホッと安堵の溜息が漏れました。辛い目に遭ってきた分、これからは穏やかで幸せな日を過ごしてほしいなと思います。(ライター itori-hino)

7. 1頭の命を救う裏側に存在するプロフェッショナルたちの存在

悲惨な境遇から奇跡的に救い出され、愛にあふれた家庭で幸せを掴んだペネロペ。

しかし、こうした胸を打つ救出ストーリーが生まれる背景には、保護団体の情熱だけでなく、昼夜を問わず傷ついた動物たちに向き合い、高度な医療や丁寧なケアを提供する「獣医師」や「動物看護師」たちの存在があります。

1頭でも多くの命を救うためには専門的な技術とタフな現場対応が欠かせませんが、その「命を救う現場」を陰で支える専門職たちの労働環境や経済的なリアルはどのようになっているのでしょうか。

ここからは、日本の獣医療現場における平均年収や待遇の現状について詳しく見ていきます。

8. 「命を救う現場」を支える専門職の経済的リアル。獣医師・動物看護の年収はいくら?

厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」を元にした就業者統計データによると、全国の獣医師の平均年収は680万5000円(平均年齢38.7歳」、動物看護従事者の平均年収は351万9000円(平均年齢38歳)です。

ハードな業務に対して動物看護師の過半数が給料に不満を抱く実情もありますが、2022年の愛玩動物看護師国家資格化などを背景に、今後の待遇改善や推移が注目されています。

同じ38歳前後という年代でありながら、獣医師と動物看護師の年収には大きな開きがあります。

ここで注目したいのは、同じ年代でありながら両者の差がおよそ1.9倍にのぼる点です。専門性と資格の違いが、そのまま年収差として表れていると読めます。実際、日本動物看護職協会の調査では、給与に『不満』『非常に不満』と答えた方が合わせて54.5%と過半に達しています。ただ、2022年に『愛玩動物看護師』が国家資格化されたことは、担い手の専門性に裏づけを与え、参入のハードルを設ける動きでもあります。こうした資格化は、一般に中期的な待遇の下支え要因になりうると私は考えています。

獣医師・動物看護師の平均年収はいくら?国家資格化で注目の「給与とリアルな待遇」
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参考資料

 

日野 いとり