一昔前は、一緒に住む祖父母や近所の人にも子どもを叱ってもらい、社会全体で子どもを育てる雰囲気がありました。しかし、最近は近所付き合いも希薄で、愛情を持って叱ってくれるような人はほとんどいないのではないでしょうか。そのため、子どもと接する時間が長い母親の「自分一人でしつけを頑張らなければいけない」というプレッシャーも大きくなっています。

しかし、毎日一緒にいる母親に注意されても、子どもは叱られることに慣れてしまい、段々言うことを聞かなくなります。たとえばスーパーでふざけて走り回っている子どもを追いかけきれず、遠くから「静かに歩きなさい」と言ったところで、あまり効果がないことも。

そんな時に知らない人から「ここはたくさんの人がいるから走ってはいけないよ」と子どもに直接注意してもらえたら、子どもは恥ずかしさや緊張からおとなしくなることもあります。複数の子どもを連れて買い物の荷物を抱えているときなど、母親一人では手に負えないシーンで周りの人からこのようにフォローしてもらえることで救われるときもあるのです。

おわりに

子どもが外で騒いでいたら叱るのが当然なのですが、それが上手くできない事情を抱えている母親もいます。周りから見たら「あの親は怠けている」と感じるかもしれませんが、母親が一番辛い思いをしているかもしれません。

もちろん、親としての責任を放棄して他人に迷惑をかけるようなことはいけませんが、どうしようもできないときも時にはあります。母親が自分を追い詰めるとさらに状況は悪化する可能性もあるので、温かく見守ってあげたり、一緒に子どもに声をかけてサポートしたりして母親のプレッシャーを軽減させてあげたいですね。

LIMO編集部