2. 【GPIFの最新実績】運用益221兆円を達成。年金積立金を運用する「GPIF」の堅実な歩み

老後の備えを進めるにあたり、非常に参考になるのが公的年金の積立金を運用する「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」の取り組みです。

GPIFは、私たちが納めた年金保険料のうち、現在の給付に使われず余っている資金を国内外の金融市場で運用し、将来の年金財源を増やす役割を担っています。

2.1 累積収益「+221兆201億円」運用資産残高317兆7596億円!

2026年8月7日に公表されたばかりの「2026年度第1四半期運用状況(速報)」によると、2001年度の市場運用開始からの累積収益は+221兆201億円という巨額に達しており、現在の運用資産残高は約317兆7596億円にのぼります。

ここで注目したいのは、株価などの資産価格の上昇による利益だけでなく、利子や配当収入といったインカムゲイン(資産を保有することで得られる定期的な収入)だけで+63兆3662億円を着実に確保している点です。世界最大級の機関投資家として、堅実に年金制度の基盤を支えています。

3. 【個人投資家もマネしたい】リスクを抑えるGPIF式「4つの資産分散」

運用資産額・構成割合(年金積立金全体)

運用資産額・構成割合(年金積立金全体)

出所:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)「2026年度の運用状況」

GPIFがこれほど安定した成果を上げている秘密は、「徹底した分散投資」にあります。GPIFは以下の4つのカテゴリーにそれぞれ約25%ずつ均等に資金を配分する「基本ポートフォリオ(資産の組み合わせ)」を維持しています。

  • 国内債券:25%
  • 外国債券:25%
  • 国内株式:25%
  • 外国株式:25%

3.1 お金のプロが伝授「資産運用の3つの原則」

筒井 亮鳳
GPIFのこの徹底した運用スタイルを踏まえ、FP(ファイナンシャルプランナー)およびFA(金融アドバイザー)として日々ご相談にお応えしている筆者の視点から、個人投資家の方にぜひお伝えしたい「資産運用の3つの原則」は以下の通りです。

1.市場の予測に頼らない
どの国のどの資産がいつ値上がりするかを完璧に当てることは不可能です。あらかじめ複数の資産に広く分散しておくことが大切です。

2.リスクを相殺する
値動きの異なる資産(例:株式と債券、国内と海外)を組み合わせることで、特定の市場が落ち込んだときの下落幅を全体として小さく抑えることができます。

3.ボラティリティ(価格の変動幅)に惑わされない
短期的な相場の下落で慌てて売買するのではなく、あらかじめ決めた資産配分を長く維持することが、最終的な安定した成果に繋がります。

4. まとめにかえて

ここまで年金受給額が20万円以上の受給者の割合について詳しく見てきました。

年金が20万円と聞くと老後の生活も少し余裕が持てそうだと感じる方もいるのではないのでしょうか。

しかし、実際にある問題としては少子高齢化の影響により年金受給額が少なくなる場合や物価上昇が今後も続き、生活費が高騰する可能性などが挙げられます。

このようなことから現役世代の方は年金を頼りにしないために、早い段階から老後の生活のための資産形成について自分自身で調べてみてはいかがでしょうか。

資産運用と聞くと難しく感じるかもしれませんが、GPIFのように「長期・分散」を味方につければ、決して一部の専門家だけのものではありません。まずはご自身の年金見込額を知り、将来のベースを把握することが何よりの安心材料になります。日々の生活を大切にしながら、無理のない範囲で少しずつ未来への準備を始めていきましょう。
村岸理美

参考資料

筒井 亮鳳