「自分は何歳まで働くのか」と考えたことがあるでしょうか。
会社員であれば定年がありますので、60歳または65歳で一区切りといったところでしょう。
ただ、人生100年と考えると、定年以降30年以上も年金と貯蓄だけで生きていかなければならず、これまで十分に貯蓄ができなかった人は、65歳以降も働くという選択をする人が増えているのです。
今回は、人生100年時代を生きるために、何歳まで働けるのかを考えてみたいと思います。
老後資金が不足している人は何歳まで働くのか
厚生労働省の「労働力調査年報」によると、65歳以上の雇用者は年々増え続けており、2013年で285万人だったものが徐々に増え続け、2017年では426万人と、たった4年で141万人も増加しています。(表「役員を除く雇用形態別65歳以上の雇用者数の推移」を参照)
厚生労働省の「中高年者縦断調査」によると、「現在の生活費のため」「現在の生活費を補うため」「借金返済のため」という理由で働く人は、年金受給額が少ないほど構成比の上昇が顕著となっています。
つまり、年金受給額が少ない人ほど「高齢でも働かなければ生きていけない」ということを物語っているのです。では、今度は「実際には何歳まで働けるのか」という視点で考えてみましょう。
政府の掲げている高齢者雇用対策では、「意欲と能力がある限り、年齢にかかわらず働き続けられる社会をめざす」とあります。
しかし実際には、意欲や能力があっても、体力がなくなれば働くのも難しくなります。
そこで、老後のステージを「60~64歳」「65歳~74歳」「75歳以上」という3つに分けて考えてみましょう。