6. 【FP見解】老後・介護に備えるためのポイント

老後と親の介護に備えるには、以下の3点を早期に確認しておくのが望ましいです。

  1. 年金見込額を確認する
  2. 親が元気なうちに介護への考え方を共有する
  3. 介護が始まっても、すぐに退職しない

まずは自身の年金見込額を確かめましょう。配偶者がいる場合はあわせて確かめておくとよいです。年金見込額は「ねんきんネット」を使って確かめましょう。ねんきんネットでは、働き方や受給開始年齢などを設定し、将来の年金額を試算できます。世帯の見込額と生活費にどれくらいの差があるか把握しておくと「毎月いくら取り崩すのか」「そのためにはどれくらいの貯蓄が必要なのか」が見えやすくなります。

介護については、親の介護が始まる前に、家族として考え方を共有しておきましょう。介護が始まってから、資産状況や希望する介護方法を確認するのは、簡単ではありません。預貯金や年金、加入している保険、介護を受けたい場所、ほかの親族との役割分担などを、皆が元気なうちに話し合っておき、家族としてのルールをつくりましょう。

また、2025年4月から、事業主には介護離職防止に向けた雇用環境の整備や、介護と仕事の両立支援制度の個別周知などが義務付けられています。介護が始まるからといって早々に退職すると、収入や年金に影響します。介護休業・介護休暇といった制度や勤務先の両立支援制度を確認し、必要に応じて自治体(地域包括支援センターなど)に相談しながら、介護をしていくことを意識してみましょう。

7. 【監修者コメント】「もしも」の話ほど、早めに家族で情報共有を

中本 智恵
銀行の窓口でも、ご自身やご家族の年金・老後資金についてのご相談を数多く受けてきました。特に介護は、いつ・誰に・どのくらいの期間必要になるか予測しづらいからこそ、早めに家族で情報を共有し、年金見込額や貯蓄状況を確認しておくことが安心につながります。ねんきんネットなどを活用しながら、ご自身の状況に合わせた備えを進めていただければと思います。

参考資料

石上 ユウキ