5. 月いくらあれば生活できる?シニア世帯のリアルな生活費を見てみる
本章では、シニア世帯のリアルな家計収支から、毎月の生活費をチェックしてみましょう。
総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、年金生活を送る65歳以上・無職の世帯の平均的な支出は、以下のとおりです。
65歳以上・無職世帯の1ヶ月の支出
- 単身世帯:16万1435円(うち税金・社会保険料などの非消費支出:1万2990円)
- 夫婦世帯:29万6829円(うち税金・社会保険料などの非消費支出:3万2850円)
このデータを見ると、厚生年金の平均月額である約15万円では、年金のみでの生活が難しいことがわかります。
本記事でテーマとしている「月20万円」という金額は、年金のみでの生活を送るための1つの基準であるともいえるでしょう。
6. 物価高による「年金目減り」への対策とは
2026年度の年金額は、昨年度に引き続き増額改定となっています。
しかし、物価の上昇率が年金の増額分を上回っていることから、実質的には目減りしているのが現状です。
また、本記事で見てきた通り、将来の年金額には個人差があります。
月20万円以上受給できる人は、厚生年金受給者全体の18.8%です。
さらに、国民年金のみを受給する場合、満額でも月約7万円にとどまります。
物価高が続く中で老後の家計を安定させるためには、将来の年金額と生活費を正確に把握したうえで対策を考えることが必要です。
老後の生活費の不足分は現役時代からの貯蓄や資産運用などの備えで対応するほか、退職後の就労なども選択肢の1つとなります。
まずはねんきんネットやねんきん定期便で年金見込額を確認し、現在の家計収支についても見直してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「いっしょに検証!公的年金」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- LIMO「「ふつう」のシニアは年金を月いくらもらってる?60歳代以上の平均額と、無職世帯のリアルな家計収支を公開」
- LIMO「【全世代(20~70歳代)比較】貯蓄額の平均・中央値はいくら?単身・二人以上世帯で比較すると見えた「お金がある人・ない人の差」 差が生まれる3つの要因を確認」
池田 夕華