公的年金に加えて受け取れるお金があることを、ご存じでしょうか。
「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入が一定基準以下の年金受給者に対して、年金に上乗せして支給される制度です。
2026年度は給付基準額が引き上げられ、老齢・障害・遺族それぞれの年金受給者が対象となります。ただし、この給付金は自動的に支給されるものではなく、自分で申請しなければ受け取れない点には注意が必要です。
本記事では、年金生活者支援給付金の給付額や支給要件、申請方法をケース別に整理したうえで、実際の年金受給額や高齢者世帯の家計実態についても確認していきます。
この記事の3つのポイント
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老齢年金生活者支援給付金は月5620円に増額 -
給付金は自動支給されず申請が必要 -
高齢者世帯の所得の6割超は公的年金
【6月支給分から増額】年金生活者支援給付金はいくらもらえる?
年金生活者支援給付金の給付基準額は、公的年金と同様に年度ごとに見直されます。
2026年度の国民年金(基礎年金)は1.9%、厚生年金(報酬比例部分)は2.0%の引き上げとなりましたが、これは主に名目手取り賃金変動率をもとにした改定です。一方、年金生活者支援給付金の給付基準額は、賃金ではなく物価変動率(3.2%)にもとづく「物価スライド改定」によって見直される仕組みのため、増額率の求め方が異なります。
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5620円(※基準額であり、実際の金額は保険料納付済期間などに応じて算出されます)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円
例えば、老齢年金の受給者が給付基準額どおりに支給される場合、偶数月の年金支給日に「1万1240円(2ヵ月分)」がまとめて振り込まれます。
2026年4月分から増額となるので、6月支給分(4月・5月の2ヵ月分)から反映されています。
※実際の受給額は保険料納付済期間などに応じて算出されるため、必ずしも給付基準額どおりに受け取れるわけではありません。
年金生活者支援給付金は3種類|支給要件をチェック
年金生活者支援給付金制度には、受け取る年金の種類に応じて次の3つの区分があります。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
それぞれの支給要件を見ていきましょう。
老齢年金生活者支援給付金の支給要件
老齢年金生活者支援給付金の主な支給要件は以下のとおりです。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件は以下のとおりです。
- 障害基礎年金もしくは遺族基礎年金の受給者
- 前年の所得(※1)が479万4000円(※2)以下
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は、給付金の判定に用いる所得には含まれません。
※2 扶養親族等の数に応じて増額。
【手続きの流れ】年金生活者支援給付金の申請方法をケース別に確認
年金生活者支援給付金は自動的に支給されるものではなく、申請しないと受け取れないお金です。ここでは、給付金の申請方法を見ていきましょう。
すでに年金を受給している方の場合
年金受給者が新たに年金生活者支援給付金の支給要件を満たした場合、毎年9月以降に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
必要事項を記入して返送しましょう。
65歳から新たに年金を受給する場合
65歳を迎えて新たに老齢基礎年金の受給を開始する際には、年金とあわせて年金生活者支援給付金も新たに申請する必要があります。
この場合、65歳の誕生日を迎える約3ヵ月前に、年金の請求書に加えて給付金の請求書も同封されて届きます。こちらに必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とあわせて年金事務所に提出しましょう。
年金を「繰上げ受給」している場合
年金受給者の中には「繰上げ受給」を選択し、65歳を迎える前に受け取っている方もいらっしゃるでしょう。繰上げ受給者が年金生活者支援給付金の支給要件を満たした場合、下記のように黄色の封筒が送付されます。
また、2025年1月以降に65歳を迎え、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた方は、電子申請を利用できるようになっています。この場合は、郵送での提出は不要となるため、「郵送」または「電子申請」どちらか好きな方法で手続きが可能です。






