7. オルカン・S&P500以外の選択肢は?投資信託の選び方を整理

ここからは、さらに一歩進んだ投資信託の選び方や、オルカン・S&P500以外の選択肢について詳しく解説します。

7.1 なぜ「オルカンかS&P500で十分」と言われるのか

主な理由は次の4点です。1つ目は、ここ数年の運用実績が好調であること。2つ目は、信託報酬(運用管理費用)が年0.1%前後と低コストであること。3つ目は、1本で米国を中心とした世界経済の成長を取り込めること。そして4つ目が、ここ数年続いたドル高・円安の影響です。米国株式などの外貨建て資産は、円安が進むと円換算した評価額が押し上げられるため、為替の追い風も好調な運用実績を後押ししてきました。

7.2 投資信託はオルカン・S&P500だけではない

インデックスファンドには、全世界株式や米国株式のほかにも、先進国株式(米国を除くケースもあり)、新興国株式、国内株式、株式と債券を組み合わせたバランス型など、多様な選択肢があります。1つの国・資産に集中すると、その国の経済状況や為替の変動に成果が左右されやすくなるため、複数の商品を組み合わせて分散する考え方もあります。

7.3 インデックスファンドの魅力は低コストだけじゃない

インデックスファンドは、株価指数などのベンチマークに連動する運用を目指す投資信託です。低コストに加えて、値動きが指数と連動するためわかりやすいこと、構成銘柄が明確で透明性が高いこと、1本で多数の銘柄に分散投資できることもメリットとして挙げられます。

一方で、市場平均を上回るリターンは基本的に狙えない点、株価が下落する局面では市場全体と同じように値下がりする点はデメリットです。為替ヘッジのない商品であれば、為替変動の影響を直接受けることも押さえておく必要があります。

7.4 選ぶときはどこを見ればいい?

投資信託を選ぶ際にチェックしておきたいポイントは、次のとおりです。

  • 信託報酬(運用管理費用):保有中ずっとかかるコストのため、低いほど長期的な差につながる
  • 純資産総額:資金が継続的に流入し、増加傾向にあるファンドは安定して運用されやすい
  • 連動対象の指数:全世界株式か、米国株式か、先進国株式かによって値動きの特性が変わる
  • 為替ヘッジの有無:ヘッジなしは為替変動の影響を直接受け、ヘッジありはコストがかかる代わりに為替変動を抑えられる
  • 新NISAの対象区分:つみたて投資枠・成長投資枠のどちらの対象になっているか
和田 直子
インデックスファンドと一口に言っても、連動する指数や運用コストは商品によって差があります。オルカンやS&P500は代表的な選択肢ですが、「みんなが選んでいるから」という理由だけで決めるのではなく、自分がどの地域・資産にどれくらい投資したいのかを確認してから選ぶと、納得感を持って続けやすくなります。

 

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参考資料

和田 直子