2026年7月に発生した大地震により、被害に遭われた皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
日本は地震大国であり、いつどこで災害が起こるか予測が難しいのが現状です。
いざという時、生活を立て直すための強力な支えとなるのが「お金」の備えです。貯蓄や保険は、突発的な事態から家族を守る防波堤となります。一方で、物価高が続く昨今、思うように貯蓄が進まないと感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、総務省の最新データをもとに、ふたり以上世帯の「貯蓄」のリアルな現状を紐解きます。世帯ごとの貯蓄残高や、年収との関係性など、これからの備えを考える上でヒントになる情報を解説していきます。
1. この記事の3つのポイント
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二人以上世帯の約15%が貯蓄4000万円以上を保有するが、世帯主が65歳以上のシニア世帯に大きく偏っている。 -
貯蓄4000万円世帯の平均年収は全体で837万円。定年時の退職金や相続など年収以外の要因が大きく影響している。 -
50歳未満の現役世代は住宅ローン等の負債超過により、単に働いて節約するだけで貯蓄4000万円に達するのは至難。
2. 筆者からのコメント
平穏な日常が突如として奪われる事態を目の当たりにし、改めて備えの重要性を痛感しています。
私自身、両親が大病を患った際に保険がなく、経済的に非常に苦労した経験があります。
突発的な災害や病気、あるいは高齢による収入減など、人生には様々なリスクが潜んでいます。
いざという時の不安を少しでも和らげるため、ご家庭の資産形成や保険の在り方についても、本記事をきっかけに今一度見直していただければ幸いです。
3. 【二人以上世帯のリアル】約6.5世帯に1世帯が保有する「貯蓄4000万円以上」の割合
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2025年(令和7年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」から世帯区分ごとの貯蓄残高の偏りを見てみましょう。
「貯蓄4000万円以上」を保有する世帯の割合は、以下のようになっています。
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二人以上世帯(全体): 15.2%
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勤労者世帯(働く世帯): 10.9%
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世帯主が65歳以上のシニア世帯: 21.1%
二人以上世帯全体で見ると約6.5世帯に1世帯(15.2%)、世帯主が65歳以上のシニア世帯に限定すると約5世帯に1世帯(21.1%)が、4000万円以上の貯蓄を持っていることが分かります。
勤労者世帯では10.9%にとどまっており、世帯類型により差があります。
4. 「貯蓄4000万円以上」の世帯、平均年収は本当にずば抜けて高いのか?
では、これだけ高額の貯蓄を持つ世帯は、やはり年収もずば抜けて高いのでしょうか。
同調査をもとに、「二人以上世帯全体」と「勤労者世帯(働く世帯)」に分けて貯蓄額ごとの平均年収を見てみると、意外な事実が分かります。
貯蓄と年収の関係は?4/5
出所:総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編-2025年(令和7年)-第8-11表<貯蓄・負債>貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(二人以上の世帯・勤労者世帯)」を元に筆者作成
4.1 二人以上世帯全体の貯蓄額別・平均年収
- 貯蓄1000~1200万円: 平均年収 681万円
- 貯蓄2000~2500万円: 平均年収 688万円
- 貯蓄4000万円以上: 平均年収 837万円
4.2 二人以上世帯のうち勤労者世帯の貯蓄額別・平均年収
- 貯蓄1000~1200万円: 平均年収 835万円
- 貯蓄2000~2500万円: 平均年収 863万円
- 貯蓄4000万円以上: 平均年収 1107万円
貯蓄4000万円以上の世帯を見ると、働く「勤労者世帯」の平均年収は1107万円と大台を超えますが、世帯「全体」で見ると837万円にとどまります。
このギャップを生んでいるのが、大台を保有する世帯の多くを占めるシニア層の存在です。
退職金や相続など、「毎年の年収には表れない資産」が大きく影響しており、貯蓄額は決して年収の多寡だけで決まるものではないことがデータから見て取れます。
5. 監修者からのコメント
貯蓄を増やす基本は「収入-支出」の差額を最大化し、着実に積み上げることです。
しかし、年収が高ければ必ずしも貯蓄が多いとは限りません。高年収世帯ほど生活水準が上がり、支出が膨らみやすい傾向にあります。
大切なのは、年収の多寡に関わらず、先取り貯蓄の仕組みを作り、家計の支出を適切にコントロールする習慣を身につけることです。




