4. 年収500万円超を目指すなら注目したい業種間の給与格差
年収500万円超という目標を達成する上で、どの「業種」を選ぶかは非常に重要な要素となります。最も平均給与が高い業種と最も低い業種の差を算出すると、約553.1万円もの開きが生じているからです。
全14業種のうち、平均給与が高いトップ3の業種は次の通りです。
- 1位:電気・ガス・熱供給・水道業(832.4万円)
- 2位:金融業・保険業(702.3万円)
- 3位:情報通信業(659.5万円)
また、女性のデータに絞って見ると、金融業・保険業が502.0万円、情報通信業が502.3万円となっており、この2つの業種では女性の平均でも500万円超の数値を記録しています。
反対に、平均給与が低いワースト3の業種は以下の通りです。
- 12位:サービス業(389.1万円)
- 13位:農林水産・鉱業(347.9万円)
- 14位:宿泊業・飲食サービス業(279.3万円)
このように、現在自分が働いている業界や、これから転職先として検討する業種がどこに位置しているかによって、年収500万円超への到達難易度は大きく左右されると言えます。
5. 監修者コメント:年収500万円の壁を、これからどう乗り越えるか
今回のデータからは、年齢を重ねても給与が伸びにくいという女性特有の壁と、業種による給与差という2つの壁が見えてきます。どちらも個人の努力だけでは埋めきれない構造的な要因が大きく関わっています。
銀行の窓口でも、出産や育児を機に働き方を見直した女性から、「キャリアを中断した分、これからどう資産形成を進めればいいか」というご相談を受けることが少なくありませんでした。収入面で不利になりやすい時期があるからこそ、NISAやiDeCoなど税制優遇のある制度を活用し、収入以外の面でも将来に備えておくことが大切です。
また、業種や職種によって給与水準が大きく異なる以上、今の職場にとどまるか、転職やスキルアップを視野に入れるかも、長期的な資産形成を左右する要素になります。年収の数字だけでなく、ご自身のキャリアプラン全体を見渡しながら、無理のない形で収入と資産形成の両輪を育てていくことをおすすめします。
6. 今回の調査結果のまとめ
令和6年分の調査データから明らかになったように、女性で年収500万円超の給与を得ている人の割合はわずか17.7%にすぎません。全体の36.7%という水準を大きく下回っており、男性の50.9%という割合と比べても大きな格差が存在しています。
また、女性の平均給与は年齢による変化が乏しく、45〜49歳(368.6万円)の時点でも25〜29歳(370.1万円)とほぼ同等の水準にとどまる傾向があります。
年収500万円超という目標をクリアするためには、業種の選択も含めた長期的な視点でのキャリアプラン構築が極めて重要な鍵を握っていると言えるでしょう。
参考資料
中本 智恵

