3. 【年金の繰上げ・繰下げ】実際に選ばれているのはどっち?
実際のところ、受給時期を変更している人はどのくらいいるのでしょうか。令和6年度末時点のデータを見ると、繰上げ受給を選んだ人の割合は1.2%、繰下げ受給を選んだ人の割合は1.9%となっており、後ろ倒しを選択する人の方が多くなっています。
現時点で、すでに繰下げ受給の利用者が繰上げを上回る結果となっています。さらに「70歳時点」での割合にフォーカスすると、繰下げ率は4.2%まで跳ね上がっており、ここ数年で利用者が目立って増加していることが分かります。
3.1 70歳時点で進む繰下げ選択の広がり
70歳時点での状況を見ると、繰下げ受給の割合はさらに高まっています。令和6年度の統計では4.2%に達しており、過去と比較しても増加傾向がより鮮明になっています。法改正によって繰下げできる年齢の上限が引き上げられたことも、こうした動きを後押ししていると考えられます。
その一方で、繰上げ受給を選ぶ人は少ない状態が続いており、早くもらうことよりも「受給額を増やして老後に備える」というスタンスを取る人が増えていると言えます。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)