来月8月14日(金)は年金支給日です。
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、額面ベースで月額15万円以上の厚生年金を受け取っている方は全体の約49.8%です。言い換えれば、2人に1人は月額15万円に届いていないのが現状です。
なお、実際に振り込まれる金額は、所得税や住民税、健康保険料・介護保険料などが差し引かれるため、額面より少なくなります。
1. この記事の3つのポイント
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厚生年金の平均月額は15万289円だが、月額15万円以上受給しているのは全体の約49.8%にとどまる -
繰下げ受給は1カ月あたり0.7%増額され、老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に繰り下げることも可能 -
在職老齢年金制度の支給停止基準額は2026年4月以降65万円に引き上げられ、多くの人が働きながら満額受給可能に
2. 年金支給月と支払対象月
公的年金は、原則として偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の15日に支払われます。15日が土日祝日の場合は、その直前の平日に支給されます。
次の支給日は8月14日です。本記事を読みながら、ご自身の受給水準と、月の収入を増やすための選択肢を確認するとよいでしょう。
3. 公的年金の基本:あなたが受け取るのは1階?2階?
日本の公的年金は、よく「2階建て構造」と表現されます。仕組みを整理しておきましょう。
3.1 1階部分:国民年金(老齢基礎年金)
国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する制度です。会社員も自営業者も専業主婦(夫)も、原則として全員が加入します。40年間(480月)保険料を納付した場合に満額を受給できます。
3.2 2階部分:厚生年金保険
厚生年金は、会社員・公務員などの「被用者」が加入する制度です。現役時代の報酬と加入期間に応じて受給額が決まります。1階の国民年金に上乗せされる形で支給されます。
3.3 加入区分による受給対象の違い
- 自営業者やフリーランス、学生、無職の方など(第1号被保険者)は、厚生年金保険には加入していないため、老後に受け取れる年金は原則として老齢基礎年金のみとなります。
- 会社員や公務員に扶養されている配偶者(第3号被保険者)も、自身が受け取れるのは老齢基礎年金のみです。扶養されている期間は保険料納付済期間として将来の老齢基礎年金に反映されますが、配偶者の老齢厚生年金が自動的に上乗せされる制度ではありません。
- 過去に会社員や公務員として厚生年金保険に加入していた方は、引退後に老齢厚生年金と老齢基礎年金(国民年金)の両方を併せて受け取る仕組みです。
本記事のテーマは、2階部分の厚生年金(民間会社員等が加入する第1号厚生年金被保険者)の受給額分布と対策です。
4. データで見る厚生年金の現実:月15万円以上は約49.8%
- 1万円未満:4万3399人
- 1万円以上~2万円未満:1万4137人
- 2万円以上~3万円未満:3万5397人
- 3万円以上~4万円未満:6万8210人
- 4万円以上~5万円未満:7万6692人
- 5万円以上~6万円未満:10万8447人
- 6万円以上~7万円未満:31万5106人
- 7万円以上~8万円未満:57万8950人
- 8万円以上~9万円未満:80万2179人
- 9万円以上~10万円未満:101万1457人
- 10万円以上~11万円未満:111万2828人
- 11万円以上~12万円未満:107万1485人
- 12万円以上~13万円未満:97万9155人
- 13万円以上~14万円未満:92万3506人
- 14万円以上~15万円未満:92万9264人
- 15万円以上~16万円未満:96万5035人
- 16万円以上~17万円未満:100万1322人
- 17万円以上~18万円未満:103万1951人
- 18万円以上~19万円未満:102万6888人
- 19万円以上~20万円未満:96万2615人
- 20万円以上~21万円未満:85万3591人
- 21万円以上~22万円未満:70万4633人
- 22万円以上~23万円未満:52万3958人
- 23万円以上~24万円未満:35万4人
- 24万円以上~25万円未満:23万211人
- 25万円以上~26万円未満:15万796人
- 26万円以上~27万円未満:9万4667人
- 27万円以上~28万円未満:5万5083人
- 28万円以上~29万円未満:3万289人
- 29万円以上~30万円未満:1万5158人
- 30万円以上:1万9283人
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金(第1号)老齢年金受給権者の平均年金月額は15万289円(基礎年金月額を含む)となっています。
注目すべきは、平均月額15万円というラインを超えて受給している方が全体の約49.8%という点です。裏を返せば、2人に1人は月額15万円に届いていない計算となります。
「平均」という数字だけでは、自分の受給水準を判断しづらい面があります。受給額の分布を併せて確認することで、全体の中での位置づけを把握しやすくなります。
そして大切なのは、受給額を少しでも増やしたいと考える方に向けて、いくつかの選択肢が用意されているという点です。次章から、3つの対策を整理します。



