3. 保険料の納付が困難な場合は「未納」にせず「免除・猶予」制度の活用を
もし「今月は収入が少なくて、保険料の支払いが厳しい」という状況に陥った場合、最も避けるべき行動は保険料を「未納」のままにしておくことです。
未納期間があると、将来受け取る老齢年金が減ってしまうだけでなく、病気やケガで障害が残った際の「障害基礎年金」や、ご自身に万一のことがあった場合に遺族が受け取る「遺族基礎年金」を受給できなくなる可能性があります。
支払いが難しいと感じたときは、速やかに以下の制度の申請を検討しましょう。
「未納」と「各種免除・特例」2/3
出所:日本年金機構「国民年金保険料の前納」「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」「国民年金保険料の学生納付特例制度」「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」「国民年金保険料の法定免除制度」をもとにLIMO編集部作成
3.1 経済的な事情や学生の方が利用できる免除・猶予制度
所得が一定基準以下の場合や、学生である場合に申請できる制度があります。
- 注意点: 「学生納付特例」や「納付猶予」の期間は、年金の受給資格期間には算入されますが、将来の年金額には反映されない点に注意が必要です。満額に近づけるためには、後から保険料を納める「追納」をする必要があります。
- 申請免除(全額): 保険料の納付が免除されても、国庫負担分があるため、将来の年金額に「2分の1」が反映されます。
3.2 申請免除(全額免除)の大きなメリットとは
「全額免除」が承認されると、保険料を納付していなくても国が半額を負担するため、保険料を全額納付した場合の2分の1の額が将来の年金額に反映されます。
年金額が0円となる未納と比べると、非常に大きな違いです。
3.3 出産を控える方向けの「産前産後期間の免除制度」
- 制度の利点: この免除期間は「保険料を全額納付した期間」として扱われます。そのため、将来受け取る年金額が減ることがない、大変有利な制度です。届出は出産予定日の6カ月前から行うことができます。
3.4 法律で定められている「法定免除」の対象者
以下に該当する方は、届出を行うことで法律に基づき保険料が全額免除されます。
- 対象となる方: 障害基礎年金(または障害厚生年金2級以上)を受給している方や、生活保護法による生活扶助を受けている方などが該当します。
- 年金額への反映: 免除期間中の年金額は、国庫負担分として2分の1が反映されることになります。
【障害年金などの受給条件と未納のリスク】
病気や事故が発生してから、慌てて過去の未納分を納付しても、障害年金などの受給対象とはなりません。
「初診日の前々月までの直近1年間に未納がないこと」といった厳しい受給要件を満たすためにも、保険料を支払えない時こそ「免除申請」を行い、万一の保障を確保することが大切です。