日本のものづくりを支える長野県
前回は、風光明媚な長野県が製造業に強みを持っていること、世界的なエレクトロニクス企業の拠点があることを紹介しました。しかし、長野県の製造業の基盤はもっと広範です。日本のものづくりを支える県の1つと言ってもよいでしょう。今回は、輸送用機器と機械メーカーの上場企業をご紹介します。
日信工業
日信工業(7230)は上田市に本社を構えます。ホンダが筆頭株主(所有比率は約35%)で、二輪車・四輪車のブレーキシステムで高いシェアを上げています。特に二輪車の油圧ブレーキシステムでは世界シェア70%と言われます(同社資料による)。なお、2016年3月末に、四輪車用メカトロ事業等(年間売上高で約600億円)をスウェーデンのオートリブ社に譲渡、合弁会社化する予定です。
竹内製作所
竹内製作所(6432)の本社は上田市の北、埴科郡坂城町にあります。ミニショベルと呼ばれる小型の建設機械をメインにしています。ミニショベル、無限軌道式クローラーローダーのパイオニアと言われ、建機販売の9割が海外向けの典型的な輸出企業です。筆者は当社のミニショベルのミニカーを持っていますが、大変かわいらしいものです。
日精エー・エス・ビー機械
日精エー・エス・ビー機械(6284)は小諸市に本社があります。PETなどのプラスチックボトルの成形機などを製造販売しています。アジア、欧米での販売ウエイトが高く、また早くからインドに製造拠点を設けていることでも知られています。現在インドで第3工場の建設を決定しています。
このほかにも、射出成型機大手の日精樹脂工業(6293)、広告・看板向けインクジェットプリンタ大手のミマキエンジニアリング(6638)などが長野を基盤に事業展開しています。
いかがでしたでしょうか。2回にわたり、長野県には電気機器、輸送用機器、機械の分野で世界的なメーカーが名を連ねていることを見てきましたが、長野県のものづくりはこれだけではありません。ぜひご紹介したい企業がまだありますので、ぜひ、次回も楽しみにしてください。
【2016年3月4日 投信1編集部】
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LIMO編集部