2. OpenAI「一本足打法」はリスクか?ポートフォリオの変遷
利益の大半がOpenAIという一社に依存している状況は、一見すると非常にリスキーに思えます。未上場株の評価は市場環境によって大きく変動するため、OpenAIの評価が落ちれば、ソフトバンクグループの利益も一気に吹き飛ぶ可能性があるからです。
しかし泉田氏は、特定の企業に集中投資する「一本足打法」は、ソフトバンクグループにとって今に始まったことではないと指摘します。
「一本足打法っていうけど、別にソフトバンクの一本足打法って今に始まったことじゃなくて、昔はアリババもそういうふうに言われたんだよ」
実際に過去のポートフォリオ(資産構成)を振り返ると、その極端な投資スタイルが浮き彫りになります。
2019年度末の時点では、中国のIT大手であるアリババ株がポートフォリオ全体の49%を占めており、まさに「アリババ一本足打法」と呼ばれる状態でした。
当時は、SVF1(第1号ファンド)の比率が10%、SVF2(第2号ファンド)に至ってはわずか1%に過ぎませんでした。
そこから数年の間に、ソフトバンクグループはアリババ株のポジションを徐々に整理し、得た資金をイギリスの半導体設計大手Arm(アーム)や、今回の主役であるOpenAIへと振り向けてきました。
時代を牽引するテクノロジー企業をいち早く見つけ出し、そこに巨額の資金を集中させるのが、同社の伝統的な勝ちパターンなのです。
「投資できるタイミングで熱いものにちゃんと張ってるよっていうのが、ソフトバンクグループのポートフォリオなんで」
泉田氏が語るように、現在のOpenAIへの集中は、AIという次世代の「熱いテーマ」に対して、経営トップである孫正義氏が勝負に出た結果だと言えます。
