6月15日は年金支給日です。2026年度の公的年金額は増額改定されたものの、食品や光熱費など生活コストの上昇に追いついていないと感じる人も少なくありません。こうしたなか、「年金だけで老後生活は成り立つのか」に関心が集まっています。

老後の生活を考えるとき、多くの人が気にするのが年金額ですが、それだけで将来への備えが十分とは限りません。

実際に厚生年金受給者の状況を見ると、平均受給額は15万円台である一方、月10万円未満の人が約2割を占めており、受給額には大きな差があります。

本記事では、厚生年金受給者の実態に加え、高齢期に向けて知っておきたい認知症の現状や終活に関する意識調査の結果について見ていきます。

1. 厚生年金受給者の実態「月10万円未満」が約2割

厚生年金(国民年金を含む)の受給状況を見てみると、「月20万円以上」を受け取る人よりも、「月10万円に満たない人」の割合がわずかに高いことが分かります。

※ここで紹介する厚生年金額は、会社員などとして勤務していた人が受給する「厚生年金保険(第1号)」の年金額で、国民年金部分を含んだ金額です。

厚生年金・国民年金の平均年金月額(2024年度末現在)1/3

厚生年金・国民年金の平均年金月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.1 受給額分布の対比をチェック(厚生年金・男女全体)

受給額の分布を比較すると、次のような結果となっています。

  • 月額10万円未満:19.0%(約5.3人に1人)
  • 月額20万円以上:18.8%(約5.4人に1人)

差は大きくありませんが、月10万円未満の受給者が月20万円以上の受給者を上回っています。

さらに、国民年金のみを受給している人も含めて考えると、低い受給額の層はより大きな割合になると考えられます。

平均年金月額は15万円台ですが、受給額には大きな開きがあり、実際には8割以上の人が月20万円未満で生活している状況です。

将来の生活設計を考えるうえでは、公的年金だけに依存するのではなく、自身の受給見込み額を早めに把握しておくことが重要といえるでしょう。