2. 安易に引き出すと「借金も相続」することになる可能性がある
故人の口座から預金を引き出す行為は、法律上「故人の財産だけでなく、負債も含めてすべてを引き継ぐ意思表示(=単純承認)」とみなされる可能性があります。
相続には3つの選択肢があります。
-
単純承認:プラスの財産もマイナスの財産(借金)も、すべて引き継ぐ
-
相続放棄:プラスもマイナスも、すべて放棄する
-
限定承認:プラスの財産の範囲内でのみ、マイナスを引き継ぐ
問題は、故人の預金を引き出してしまうと「単純承認したもの」とみなされる恐れがあることです。
後から多額の借金の存在が発覚しても、すでに単純承認したとされてしまうと、相続放棄が認められなくなる可能性が非常に高くなります。
2.1 「借金があるかどうかわからない」からこそ、慎重に
「うちの親にそんな借金はないはず」と思っていても、生前に誰にも言えなかった借入れが後から見つかるケースは少なくありません。
相続放棄には「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」という期限もあります。安易な引き出しで選択肢を狭めてしまわないよう、注意が必要です。
著者
LIMO編集部銀行出身者チームは株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、メガバンクや地方銀行などの大手金融機関にて、資産運用相談や融資業務の経験を積んだ「元銀行員」の編集者が中心となり構成されている、金融専門のライティングチームです。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍しています。
LIMO編集部銀行出身者チームには株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)出身の石津大希など、資産運用アドバイザーとしての実務経験を有する編集者が在籍しており、各編集者がファイナンシャル・プランナー(FP)として、シニア層から富裕層まで幅広い層の相談に対応してきた点が強みです。
金融機関での勤務経験年数はチーム合計で20年超。表彰歴を持つ編集者も多数在籍しています。国税庁や金融庁など官公庁の公開情報をもとに、豊富な経験と知識を有するプロフェッショナル集団が、読者に正確で実践的な情報をお届けします。
【主な取り扱いテーマ】厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローン、為替相場、株式投資などを中心に記事の企画・執筆・編集・監修を行っています。(最新更新日:2026年1月9日)