私たちのくらしのなかで、防衛費は一見知っておく必要はなさそうである。ただ、各種報道にもあるように、北朝鮮や中国による活発化する軍事関連行動はこれまで以上に活発化し、様々なメディアからその情報を耳にするようになってきている。そうした中、今回は防衛省の公表資料をもとに日本の防衛関係費を見ていこう。
平成31年度の防衛関係費全般の概要
平成31年度の予算額は5兆70億円と、対前年度比で+1.4%の増加となっている。平成30年度は4兆9388億円。この金額には、SACO関係費、米軍再編関係費のうち地元負担軽減分、新たな政府専用機導入に伴う経費及び防災・減災・国土強靭化のための3か年緊急対策に係る経費を除いたものとなっている。
ちなみにSACOというのは、Special Action Committee on Okinawa(沖縄に関する特別行動委員会)を指している。平成7年に沖縄に所在する米軍施設・区域にかかわる諸課題に関し協議することを目的として、日米両国政府によって設置された。
防衛関係費の内訳だが、人件・糧食費が2兆1831億円で、対前年度比▲0.1%減。また、物件費では2兆8239億円で同+2.5%増となっている。
防衛関係費の推移はどうか
防衛関係費は、平成24年度(2012年度)の4.65兆円(SACO・再編・政府専用機・国土強靭化を除く)を底に増加傾向となっている。
それ以降は増加傾向となり、先にも触れた通りに平成31年度には5.01兆円というオーダーとなっている。