それ以前を見ると、平成14年度(2002年度)には4.94兆円であったのが、減少傾向にあった。その水準が平成24年度までに4.65兆円にまで減少した。その流れが平成24年度に大きく転換することになる。

何が重点的なテーマとなっているのか

増加を続ける防衛関係費であるが、どのようなテーマが重点的に予算の配分がされるようになりつつあるのだろうか。

「領域横断作戦に必要な能力の強化における優先事項」としてあげられているトピックをピックアップしていこう。

  • 宇宙・サイバー・電磁波の領域における能力の獲得・強化
  • 従来の領域における能力の強化
  • 持続性・強靭性の強化

こうしたテーマが掲げられている。

こうした中でもやはり目を引くのが、まずは宇宙関連ではないだろうか。宇宙関連経費(弾道ミサイル防衛関連経費の宇宙関連部分除き)として896億円をあてている。

その中心は「宇宙状況監視(SAA)システムの取得」に260億円となっており、米軍及び国内関係機関等と連携し、宇宙状況監視の実運用を担うためのDeep Space取得することになっている。