3. サーティワンの最新決算と強みをひも解く
4月23日に発表した2026年12月期第1四半期決算は、売上高が過去最高を更新する一方、営業利益はわずかに減益という結果でした。
3.1 最新決算は増収、最終利益で増益
- 売上高:74億7,100万円(前年同期比13.5%増)
- 営業利益:4億300万円(同4.2%減)
- 経常利益:4億2500万円(同12.3%増)
- 四半期純利益(最終利益):2億7,200万円(同12.4%増)
売上高は過去最高を記録し、前年同期比2ケタ増となった一方で、営業利益はわずかに減益となりました。
3.2 「粗利アップ&販管費率ダウン」なのに営業利益は減益?
原料高や円安の影響で原価が38億7,000万円に膨らんだものの、大増収(13.5%増)がそれをカバーしました。その結果、粗利(売上総利益)は前年より2億4,100万円増えて36億100万円へとしっかり増加しています。
販売費及び一般管理費(販管費)の「総額」は、前年より2億5,900万円増えて31億9,800万円になりました。しかし、売上の伸びに対して費用の増加を低く抑えられたため、売上に対する費用の割合を示す「販管費率」は昨年よりも低く(=良く)抑えることに成功しています。
にもかかわらず、わずかな減益(▲1,700万円)となっています。一見不思議に見えるこの数字ですが、中身を紐解くとポジティブな構造になっています。
「新作フレーバーの告知強化、積極的なデジタル広告の出稿、モバイルオーダーの告知強化、売上増にともなう物流費、そして販売拠点拡大のための活動費などの増加分(前年比+2億5,900万円)」が、「増えた粗利(+2億4,100万円)」を上回った(1,700万円)ため、引き算の結果として営業利益が4.2%の減益(4億300万円)となりました。
営業利益は微減ですが、会社側は「外的要因とビジネス成長にともなうコスト上昇を加味した通期業績予想の第1四半期目標を上回るものである」と発表しています。今後の売上拡大に向けた計画通りの、順調な進捗と言えます。
3.3 経常利益・純利益が「2ケタ増益」の理由
本業の営業利益は微減ですが、経常利益(12.3%増)と四半期純利益(12.4%増)は2ケタ増益を達成しました。理由は為替損益の改善です。前年の同じ時期には3,982万円(39,826千円)発生していた「為替差損」が一転し 、今期は円安の動向などにより2,866万円(28,663千円)の「為替差益」(営業外収益)が計上されたため、トータルの利益を押し上げる結果となりました。
3.4 サーティワン4つの最強の柱
長期経営計画が順調に機能しています。
①ブランドパワー強化:人気キャラ(サンリオ、トイ・ストーリー等)とのコラボが複数買いを誘発
②デジタル化:アプリ会員は1,100万人を突破。売上の44.1%を会員が占める圧倒的な顧客基盤
③スマート31:調達や物流の最適化で、原料高によるコスト上昇を抑制
④販売拠点拡大:大学・会社食堂、サービスエリアなどの拠点を開拓し、購入機会を増大。1Q末の総販売拠点数は前年同期比88カ所増の1,561カ所