日差しが強くなるにつれて、お庭の雑草も勢いを増してくるこの季節。暑さの中、草むしりをしてもすぐに生えてくる雑草の管理は気が遠くなるような作業です。
「夏本番を迎える前に雑草対策を済ませたいけれど、除草剤は使いたくない」「お庭の見た目も美しく保ちたい」といった悩みをお持ちの方も多いでしょう。そんな方には「グランドカバー植物」の活用がおすすめです。
グランドカバー植物は、地面を覆うように広がる植物のこと。土の表面を覆い隠して雑草の発生を抑制する効果が期待できます。この記事では、今からでも植え付けが可能で、成長が早く、美しい花を咲かせる管理しやすい植物を4種類ご紹介します。
1. 【雑草対策】成長が早く管理も楽なおすすめグランドカバー植物
ツルニチニチソウ1/9
Nahhana/shutterstock.com
- ツルニチニチソウ(ビンカ・マジョール)
- タピアン
- クラピア
- クリーピングタイム
いずれも成長が早く、広がりすぎてしまった場合でも、切り戻しなどの管理が容易な植物です。
記事の後半では、植物選びの参考になる「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」についても分かりやすく解説します。
2. 夏前の雑草対策に。成長が早いグランドカバー多年草4選
2.1 日陰でも育つ!花も葉も魅力的な「ツルニチニチソウ(ビンカ・マジョール)」
ツルニチニチソウ2/9
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北向きのお庭や、シンボルツリーの株元といった日照条件が良くない場所の雑草対策には、ツルニチニチソウが適しています。名前の通りツルを伸ばしながら広がり、春から初夏にかけては清々しい青紫色の花を楽しめます。
冬でも葉が落ちない常緑性であることも魅力の一つです。特に、葉に白い模様が入る「斑入り(ふいり)」の品種は、日陰で暗くなりがちな空間を明るい印象に変えてくれます。
日なたから日照時間が1日に2~3時間ほどの場所まで対応できますが、斑入りの品種は葉焼けしやすいため、直射日光が当たる場所は避けたほうがよいでしょう。非常に丈夫で生育も旺盛ですが、広がりすぎたと感じたら、好きな場所で切り戻して調整できます。切り口から出る白い液でかぶれることがあるため、お手入れの際は手袋をすると安心です。
※参考価格:300円~500円前後(3号ポット苗)
2.2 春から秋まで開花が続く「タピアン」
まるで花畑のような、かわいらしい雰囲気のお庭にしたい場合にはタピアンがおすすめです。春から晩秋まで、ピンクや紫などの可憐な花が途切れることなく咲き続け、お庭を明るく彩ってくれます。
暑さや病気にも強く、丈夫で育てやすい点も大きな魅力です。生育が非常に旺盛で、地面を覆うように勢いよく広がるため、雑草の繁殖を抑えながら美しい景観を作り出せます。
日当たりと風通しの良い場所で育てるのが適しています。花の数が少なくなってきたと感じたら、全体を軽く切り戻すことで、再びたくさんの花を咲かせるようになります。冬の寒さで葉が枯れることもありますが、宿根草なので春になると新しい芽が出てきます。
参考価格:500円〜700円前後(3号ポット苗)
2.3 踏みつけに強く成長も早い「クラピア」
クラピア4/9
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クラピアは、日本に自生するイワダレソウを改良して作られた園芸品種です。初夏から秋の期間、白や淡いピンク色の可憐な小花を咲かせます。
成長スピードが速く、葉が密生して地面を覆うため、雑草が生えるのを防ぐ効果が高いのが特徴です。人が歩く程度の踏みつけにも耐えるので、芝生の代替植物を探している方にもおすすめです。また、種子をつけないため、意図しない場所に広がっていく心配が少ない点も管理しやすいポイントです。
日当たりが良く、風通しの良い環境を好みます。草丈が伸びてきた場合は、梅雨入り前に芝刈り機などで短く刈り込むと、さらに葉が密になり美しい見た目に仕上がります。
※参考価格:500円~700円前後(3号ポット苗)
2.4 いい香りが楽しめるハーブ「クリーピングタイム」
クリーピングタイム5/9
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クリーピングタイムは、地面を這うように伸びる「ほふく性」のタイム。春から初夏にかけて、ピンクや白色の愛らしい小花をびっしりと咲かせ、地面を覆い尽くします。
今回ご紹介しているほかの植物と比較すると、やや成長がゆっくりですが、かわいい花とハーブの香りに癒されながら雑草対策ができるグランドカバーです。多少人が歩いても問題なく、踏んだり触れたりするたびに、タイム特有の清涼感のある香りが広がります。
日当たりと風通しが良く、乾燥気味の土壌を好みます。高温多湿な環境は苦手なため、梅雨前や花が咲き終わったタイミングで軽く刈り込み、株の風通しを良くしてあげることが、元気に育てるためのポイントです。
※参考価格:200円~600円前後(3号ポット苗)
3. グランドカバー植物4種の特徴比較【早見表】
それぞれの植物の特徴やおすすめの植栽場所をまとめました。ご自宅のお庭の環境に合わせて選んでみてください。
| 植物名 | 開花時期 | 主な花の色 | おすすめの植栽場所 | 最大の特徴・メリット |
|---|---|---|---|---|
| ツルニチニチソウ | 春~初夏 | 青紫、白など | 日なた~半日陰 | 日陰に強い。常緑性で、斑入りの葉も美しい。 |
| クラピア | 初夏~秋 | 白、薄ピンク | 日当たりがよく、人が歩く場所 | 成長スピードが特に早い。踏みつけに強く、種で広がらない。 |
| クリーピングタイム | 春~初夏 | ピンク、白 | 日当たりと水はけの良い場所 | 多少の踏み付けには耐えられる。爽やかなハーブの香り。 |
| タピアン | 春~晩秋 | ピンク、紫、白など | 日当たりのよい場所 | 花期が長く、お花畑のように華やか。生育旺盛で丈夫。 |
4. グランドカバー植物で、ローメンテできれいな庭づくり
これから迎える梅雨や夏は、雑草が一段と繁茂する季節。今回ご紹介した「ツルニチニチソウ」「タピアン」「クラピア」「クリーピングタイム」は、いずれも今から植えられて生育が早く、ガーデニング初心者の方でも育てやすい丈夫な植物です。
グランドカバー植物を取り入れれば、雑草取りという手間のかかる作業が、きれいな花や心地よい香りを楽しむ時間に変わります。ご自宅の環境や好みに合わせてお気に入りの植物を選び、手入れが簡単で美しいお庭づくりを始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
6. 【豆知識】日なた・半日陰・明るい日陰・日陰の定義とは?
日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い6/9
出所:LIMO編集部作成
最後に、植物を植える場所を選ぶ際に役立つ「日なた」「半日陰」「明るい日陰」「日陰」のそれぞれの違いについて解説します。
- 日なた:一日を通して直射日光が当たる、もしくは日陰になる時間が2~3時間程度の場所。
- 半日陰:一日のうち3~6時間ほど日が当たる場所。木漏れ日が差すような環境も含まれます。
- 明るい日陰:直射日光はほぼ当たらないものの、壁などの反射光によってある程度の明るさが保たれる場所。または、1~2時間ほど日が当たる場所。
- 日陰:一日を通して、ほとんど日光が当たらない場所。
一般的に「日陰でも育つ」とされる植物の多くは、実際には「半日陰」や「明るい日陰」の環境を好みます。全く日が当たらない「日陰」で育つ植物もありますが、花が咲きにくくなったり、葉の色が悪くなったりすることがあります。
植物を元気に育てるためには、少しでも明るい場所や、一日に1~2時間でも日が当たる場所を選ぶとよいでしょう。
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参考資料
鈴森 真樹