3. ネガティブサプライズとなった今期予想とコンセンサスの乖離
過去の業績だけでなく、未来の予想も株価の足を引っ張る要因となっています。
デンソーが発表した次期(2027年3月期)の会社計画は、売上収益こそ7兆6,700億円(前期比1.7%増)と微増を見込むものの、営業利益は5,000億円(同9.5%減)、親会社帰属当期利益は3,820億円(同13.9%減、約14%減)と、厳しい「増収減益」の予想となっています。
会社側も手をこまねいているわけではなく、調達や生産ラインの見直しなどにより、今期も1,565億円という巨額の「合理化等」による利益捻出を見込んでいます。
しかし、中東情勢などの予測困難な外部環境を「不確実性リスク」として固めに見積もり、最終的には減益の計画を提示しました。
この会社予想と市場の期待値との違いについて、泉田氏は「iFISコンセンサス(複数の証券アナリストの予想平均値)」のデータを用いて、両者の間に大きなギャップがあることを指摘しました。
アナリストたちのコンセンサス予想(複数の証券アナリストによる利益予想の平均値)は6,495億円で、4週間前の7,111億円から切り下がっていました。
これに対し、会社側が示した予想は5,530億円と、市場の平均的な期待をさらに下回る水準にとどまっています。
株式市場では、実際の発表が事前の期待値を下回ることを「ネガティブサプライズ」と呼び、株価が売られる強い要因となります。
この厳しい見通しを受けて、米系大手証券がレーティング(投資判断)を「中立」に引き下げ、目標株価を1,900円とするなど、プロのアナリストたちも相次いで評価を見直す動きを見せています。
