2026年5月20日、超党派による「社会保障国民会議」の実務者会議にて、給付付き税額控除の「中間とりまとめに向けた議論の整理」が公表されました。給付付き税額控除は高市政権の目玉政策のひとつとして注目が高まっていましたが、今回の実務者会議で導入時は税額控除(減税)を組み合わせず、所得に連動した現金給付に一本化する方向が示されています。
ここでは、給付付き税額控除でまず現金給付の導入が検討されている背景や、制度の仕組み、今後の課題について解説します。
1. 給付付き税額控除、「税額控除+現金給付」→「現金給付」一本化の方向へ!
5月20日に示された議論の整理では、当初想定されていた「税額控除+現金給付」の組み合わせではなく、まずは現金給付のみに一本化して制度をスタートさせる方向が示されました。
その背景として、税額控除と給付を組み合わせた制度を運用するにあたって、所得を正確に把握することが困難であること、年末調整を担う事業者や自治体の事務負担が過大になることが挙げられています。
議論の整理では「給付のみとすれば、事務の効率化を図ることができる」と明記されており、まずは実務面での対応を優先した判断といえます。
とはいえ、「現金給付のみであれば、これまでに実施された給付金と変わらないのでは?」と思う方も多いかもしれません。この点について、政府は現金給付に一本化した場合も「法律上は広義の給付付き税額控除に含まれる」という見解を示しています。