スマホの普及で小中学生のスマートフォン所持率も年々高まってきています。子供に買い与えるきっかけは、学童からの卒業や塾・習い事の送迎時の連絡手段で使うためということが一般的でしょう。親子の連絡は全てLINEで済ましている家庭も多いようです。

子供の自由時間が増える夏休みは、親子の連絡以外の使用頻度が多くなります。LINEで友達と遊ぶ約束をしている場合、「友達と遊んでくる」と一言残して出かけてしまうと、誰と会っているのか分からないという管理の難しさも表面化してきます。

通信費以外は基本的に無料のLINEはとても便利なものの、使い方を間違うと個人情報が流出したり友達とトラブルが発生することもあります。そこで今回は、子供がLINEを使うことで起きるトラブルと対処法について見ていきます。

夏休みに起きやすい子供のLINEトラブル

夏休みに起きやすい子供のLINEトラブルにはどんなものがあるのでしょうか。ここでは3つ紹介します。

トラブル1 子供の約束や交友関係が把握できない

子供が自分のスマートフォンからLINEのやり取りをしていると、親が友達との約束や交友関係を把握するのが難しくなります。保護者世代だと、友達の自宅に電話をかけて約束をすることが多かったので、親に聞き耳を立てられて相手が誰でどんな約束をしているかバレることが多かったでしょう。しかし、LINEだけで連絡をしていると、親が積極的に聞いたりLINEの内容を見せてもらわなければ、子供の予定を把握できません。

子供が「○○ちゃんと遊びに行く」と親の知っている子の名前を出しても、実際のLINEを見ていない限り、本当にその子と遊んでいるのか確証を得られません。誰とどこで会っているのか分からないままでいると、子供が何かしらのトラブルに巻き込まれた時に迅速な対応ができなくなる恐れがあります。

トラブル2. 「いいね」や「シェア」でアイコンやLINEの登録名が公開される

LINEの機能に、友達に自分の近況を伝えるタイムライン投稿があります。撮影した写真や動画をアップし、情報を共有する機能です。設定をデフォルトのままにして自分のタイムラインに友達が「いいね」や「シェア」をしてしまうと、友達が登録している人たちに投稿が流れてしまうことがあります。「友達だけが見るだけだから」と、場所や身元が分かってしまう内容を投稿すると、知らぬ間に友達以外の人に閲覧されてしまうこともあるのです。

また、企業のタイムライン投稿に「いいね」をしてしまうと、LINE上の名前とアイコンが表示されてしまいます。公開範囲の設定を初期設定のままにしたり、個人を特定しやすいアイコンや登録名にしていると個人を特定される危険性が高まります。

トラブル3. 友達とメッセージだけのやり取りで誤解を招く

LINEはメッセージを気軽に送れる分、言葉が足りず誤解を招いてしまうこともあります。直に会話をすれば避けられる衝突も、メッセージで行ったことで事態を深刻化させる場合もあるでしょう。また、LINEの特徴の一つである既読や未読が分かることも原因になることがあります。「まだ読んでくれない!」「既読スルーってどういうつもり?」と相手に不満を募らせてしまうのです。

夏休み中に友達とトラブルを起こすと、顔を合わせることもないまま新学期を待つしかありません。会って話をすれば解決できることも、解決できないまま仲違いし、友情にヒビが入って修復不可能になることもあります。友達とのコミュニケーションがLINEばかりになっていると、行き違いが発生し、最悪の場合LINEのトラブルがいじめに発展することもあります。

LINEのトラブルはどうしたら回避できる?