2. 圧倒的な世界シェアと多角的な事業ポートフォリオ
東京エレクトロンのコーターデベロッパーがどれほど強力なのか、泉田氏は経済産業省が公表している資料を引き合いに出して説明します。
「コーターデベロッパー、塗布と現像装置のところを見てもらうと、この東京エレクトロンが世界のシェアの85%持ってますよっていうのが出てます」
この資料が作成された時点でも85%という驚異的な数字でしたが、泉田氏によれば、直近(CY2025)の決算説明会資料ではそのシェアはさらに拡大し、なんと91%に達しているといいます。
世界中で作られる最先端の半導体のほとんどが、東京エレクトロンの装置を通って生産されていると言っても過言ではありません。
しかし、同社の強みはコーターデベロッパーだけではありません。実は売上の構成を見ると、事業がしっかりと多角化されていることがわかります。
FY2026(2026年3月期)の製品別売上構成比を見ると、コーターデベロッパーが28%であるのに対し、「エッチング装置(ウェハの表面を削って溝や回路を作る装置)」が36%、「成膜装置(ウェハの表面に薄い膜を作る装置)」が20%を占めています。
世界シェアで見ると、ドライエッチング装置は23%、成膜装置は27%、洗浄装置は20%と、コーターデベロッパー以外の分野でも世界トップクラスの競争力を維持しているのです。
また、これらの装置が世界のどこで売れているかという「地域別売上」も重要なポイントです。
FY2026の第4四半期のデータを見ると、中国が26.8%、韓国が24.3%、台湾が22.0%と、アジアの3強が売上の大半を占めています。
通期で見ても中国向けの売上構成比は34.1%に達しており、スマートフォンやデータセンター向けなど、世界の半導体製造の最前線となる地域にしっかりと入り込んでいることがわかります。

