3. 「なぜ女性の年金は増えない?」共働き家庭における家事・育児負担の不均衡
共働き世帯が一般的になった現代でも、家庭内での役割分担には、いまだ大きな偏りが見られます。厚生労働省の『令和7年版厚生労働白書・日本の1日』によると、6歳未満の子どもを持つ共働き世帯では、夫が家事や育児に費やす時間は1日平均で1時間54分でした。これに対して、妻は7時間28分と報告されています。
このように、妻が夫の約4倍もの時間を家事・育児に充てているという現実は、女性が自身のキャリアを継続させ、厚生年金への加入期間を延ばして将来の受給額を増やす上で、大きな障壁となっているといえます。年金制度自体の見直しはもちろん重要ですが、同時に家庭内における役割分担、いわば「家庭内の働き方改革」が進展しなければ、男女間の老後資金の格差を解消することは難しいでしょう。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)