3. 「なぜ女性の年金は増えない?」共働き家庭における家事・育児負担の不均衡
共働き世帯が一般的になった現代でも、家庭内での役割分担には、いまだ大きな偏りが見られます。厚生労働省の『令和7年版厚生労働白書・日本の1日』によると、6歳未満の子どもを持つ共働き世帯では、夫が家事や育児に費やす時間は1日平均で1時間54分でした。これに対して、妻は7時間28分と報告されています。
このように、妻が夫の約4倍もの時間を家事・育児に充てているという現実は、女性が自身のキャリアを継続させ、厚生年金への加入期間を延ばして将来の受給額を増やす上で、大きな障壁となっているといえます。年金制度自体の見直しはもちろん重要ですが、同時に家庭内における役割分担、いわば「家庭内の働き方改革」が進展しなければ、男女間の老後資金の格差を解消することは難しいでしょう。
