物価上昇が続くなか、年金だけで毎月の生活費をまかなえるのか不安を感じる人は少なくありません。現役世代にとっても、親の生活費や自分自身の老後資金を考えるうえで、公的年金に関連する制度は早めに把握しておきたいテーマです。
なかでも「年金生活者支援給付金」は、一定の所得基準を満たす年金受給者に対し、公的年金に上乗せして支給される制度です。老齢・障害・遺族の各基礎年金を受け取っている人が対象になりますが、受給には他の要件もあり、誰でも自動的にもらえるわけではありません。
そこで今回の記事では、年金生活者支援給付金について、2026年4月分からの給付額、対象者の条件、手続きの注意点を解説します。さっそくみていきましょう。
1. 2026年4月分から増額へ。年金生活者支援給付金はいくら上乗せされる?
年金生活者支援給付金は、年金収入やその他所得が一定以下の人を支えるための給付金です。公的年金とは別の制度ですが、支払いは年金と同じ口座に、年金とは別枠で振り込まれる仕組みです。
2026年度の給付基準額は、2025年度より3.2%引き上げられる見込みです。厚生労働省の資料によると、2026年度の月額は次のとおりです。
- 老齢年金生活者支援給付金:月額5620円
- 障害年金生活者支援給付金:1級は月額7025円、2級は月額5620円
- 遺族年金生活者支援給付金:月額5620円
注意したいのは、老齢年金生活者支援給付金の5620円は「基準額」だという点です。
実際の支給額は、国民年金保険料を納めた期間や免除期間などによって変わります。基準額で受け取れる人もいれば、これより少ない金額になる人もあります。
一方、障害年金生活者支援給付金は障害等級によって月額の給付金が変わります。遺族年金生活者支援給付金は、基準額は月額5620円ですが、遺族基礎年金を2人以上の子が受け取る場合は、基準額を子の人数で割った額がそれぞれに支払われます。
