1. 総合商社は「巨大な投資信託」である
総合商社は扱う商品や事業領域が広すぎるため、個人投資家にとっては「どこに注目して分析すればいいのか分からない」と敬遠されがちな銘柄です。
このような悩みに対し、泉田氏は商社ビジネスの本質について明確な答えを提示しました。
「商社はね、もう投資会社だと思った方がいいです」
泉田氏によれば、商社のビジネスモデルを理解する上で最も分かりやすい例えは「投資信託」、特に市場平均以上のリターンを目指す「アクティブファンド」だと言います。
「投資信託、アクティブファンドってあるじゃない。インデックスファンドではなくて、ポートフォリオマネージャーがセクターごとに、これは伸びそうなセクターだからオーバーウェイトしますとか、伸びないセクターだからアンダーウェイトしますとか、それを調整するのがアクティブファンドなんだけど、それと同じだと思ってくれればいいです」
ここで使われている「オーバーウェイト」とは、有望と判断したセクターに市場平均よりも多くの資金を配分することを指し、「アンダーウェイト」はその逆に、見通しの悪いセクターへの配分を市場平均より減らすことを意味します。
つまり、商社という一つの企業を単体の事業会社として見るのではなく、「様々な産業に投資をしているファンド」として捉えるのがプロの視点です。
ファンドマネージャーに相当する経営陣が、どの分野にどれだけの資産(アセット)を配分するかを決定し、そのポートフォリオ全体で利益を最大化していくのが商社の実態なのです。
