3. 高額療養費制度による医療費の還付|亡くなる前の治療費が戻る可能性
亡くなる直前に長期間の入院や大きな手術をしていた場合、1カ月の医療費が自己負担の上限額を超えていることが少なくありません。
- 制度の内容:支払った医療費のうち、定められた自己負担限度額を超過した金額が払い戻される制度です。
- 申請期限:診療を受けた月の翌月から2年以内です。
- ポイント:2026年5月時点の制度では、70歳以上の方の上限額は所得に応じて細分化されています。一例として、一般的な年金収入の世帯であれば、自己負担の上限は月額5万7600円です。この制度を知らないまま高額な医療費を支払ったままにしておくのは避けたいところです。
4. 準確定申告で税金の還付を|期限は死亡後4カ月と短いため要注意
数ある手続きの中でも、特に注意したいのが準確定申告です。亡くなった方が確定申告の対象者であった場合、相続人が代わって申告手続きを行わなければなりません。
- 申請期限:相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内
- 還付の可能性があるケース:故人が自営業者だった場合はもちろん、会社員や年金受給者であっても、生前に多額の医療費を支払っていた(医療費控除)場合や、ふるさと納税をしていた場合などは、税金が還付される可能性があります。
他の手続きと比較して期限が非常に短く設定されているため、家族が集まるタイミングで領収書などを整理し始めるのが良いでしょう。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて後方事務や法人営業部門のアシスタント事務を経験。その後、三井住友信託銀行に転職し、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
15年以上にわたり金融機関に在籍し、現役世代からシニア層、富裕層まで延べ1000名以上の個人顧客に対し、資産運用コンサルティングや承継対策を提案。表彰歴多数。現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア『LIMO(リーモ)』、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』にて企画・執筆・編集・監修を幅広く担当。
15年以上の金融機関キャリアに加え、自身も20年以上の投資経験(投資信託・株式・FX・金など)を持つ。金融のプロ・現役投資家・生活者(出産・育児経験)の3つの視点から、年金制度の仕組み、社会保障、NISAや住宅ローン、相続まで分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数獲得。【2026年6月29日更新】
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)