4. 個人向け国債、ポートフォリオに組み込む効果「インフレに注意」

個人向け国債は元本に値動きがないため、他の資産との相関もありません。ポートフォリオに加えると、全体のリスクを下げる効果に期待できます。また、定期預金よりは利回りは高く、リターンの減少もある程度は抑制できます。

とはいえ、足元のインフレを考えると、ポートフォリオの中心にはなりづらい状況です。2025年の消費者物価指数(総合)は2020年を100として111.9となり、年率2.27%で物価が上昇しています。インフレは加速しており、前年比では3.2%の上昇でした。

現在の個人向け国債の利率は固定5年の1.89%が最高で、インフレ率を下回ります。お金が増えるペースより、物価の上昇ペースの方が早く、実質的な利回りはマイナスです。

資産形成期においては、個人向け国債は補助的な役割にとどまるでしょう。株式など値動きのある資産で成長を狙いながら、その一部を個人向け国債に振り向けるような使い方が想定されます。

参考資料

若山 卓也