4. 個人向け国債、ポートフォリオに組み込む効果「インフレに注意」
個人向け国債は元本に値動きがないため、他の資産との相関もありません。ポートフォリオに加えると、全体のリスクを下げる効果に期待できます。また、定期預金よりは利回りは高く、リターンの減少もある程度は抑制できます。
とはいえ、足元のインフレを考えると、ポートフォリオの中心にはなりづらい状況です。2025年の消費者物価指数(総合)は2020年を100として111.9となり、年率2.27%で物価が上昇しています。インフレは加速しており、前年比では3.2%の上昇でした。
現在の個人向け国債の利率は固定5年の1.89%が最高で、インフレ率を下回ります。お金が増えるペースより、物価の上昇ペースの方が早く、実質的な利回りはマイナスです。
資産形成期においては、個人向け国債は補助的な役割にとどまるでしょう。株式など値動きのある資産で成長を狙いながら、その一部を個人向け国債に振り向けるような使い方が想定されます。
参考資料
- 財務省「個人向け国債の発行条件等 令和8年5月 13 日」
- 財務省「個人向け国債 発行条件 変動10年の発行条件」
- 財務省「個人向け国債 発行条件 固定5年の発行条件」
- 財務省「個人向け国債 発行条件 固定3年の発行条件」
- 日本銀行「時系列統計データ検索サイト 預金種類別店頭表示金利の平均年利率等」
- 日本銀行「2025年12月金融政策決定会合での決定内容」
- 株式会社三菱 UFJ 銀行「円定期預金金利の改定について」
- 株式会社三井住友銀行「円定期預金の金利変更のお知らせ」
- 株式会社みずほ銀行、みずほ信託銀行株式会社「円定期預金金利の改定について 」
- 財務省「個人向け国債についてのよくある質問」
- 総務省「消費者物価指数年報 令和7年 Ⅰ 2025年(令和7年)平均消費者物価指数の動向」
若山 卓也