3. 個人向け国債、《固定5年・固定3年・変動10年》選ぶポイントを解説
では、個人向け国債はどれを選べばよいのでしょうか。
3.1 固定5年を選びたい理由
2026年5月分の募集の場合、個人向け国債は固定5年が有望です。
債券は通常、期間が長いほど高利回りです。しかし、現在の条件は固定5年の方が変動10年より利率が高くなっています。固定5年を差し置いて、利率が低く期間も長い変動10年を積極的に選ぶ理由は乏しい状況です。
3.2 金利がまだ上がると思うなら変動10年が選択肢
ただし、金利動向によっては変動10年の方が高利回りとなる展開もあるでしょう。購入後に利率が高い方へ乗り換える選択肢もありますが、個人向け国債は解約すると直近2回分の利子を失います。今後も金利が上昇していくと考えるなら、当初から変動10年を選びたいところです。
債券は途中売却しても、保有中の利子は「経過利子」として日割りで受け取れます。個人向け国債も同様ですが、原則として直近2回分の利子(手取り相当額)は差し引かれる仕組みです。
例えば個人向け国債を1年と3ヵ月保有した場合、利払いは半年ごとのため、利子は2回受け取っています。この時点で売却した場合、解約金額に3ヵ月分の利子は経過利子として含まれますが、すでに受け取った2回分の利子は差しかれます。
現在は固定5年の方が利率が高い状況ですが、購入後に変動10年の利率が高くなったからといって、安易な乗り換えは危険です。途中解約のペナルティを考えると、利子の総受取額は継続保有した方が大きくなるケースがあるためです。
一方、変動10年なら利率は自動的に上昇します。固定型のように乗り換えることなく利回りが上昇するため、2回分の利子を失うコストも発生しません。金利が継続して上昇していくと考える人は、変動10年を検討しましょう。